2019年8月27日火曜日

Sir Simon Rattle BPO / Sibelius Complete Symphonies (2015)

シベリウスは近代北欧を代表する、フィンランド出身の作曲家です。

実は、第二の国歌とも呼ばれている「フィンランディア」のような有名な曲があることは知っていましたが、あまり聴いてきませんでした。

ベルリンフィルの音楽監督が交代したのを機会に、サイモン・ラトルの仕事を改めて確認してみたくなって、今回はシベリウスの交響曲全集を聴きました。

バロックの時代に前奏曲、序曲として始まったSinfoniaが、ハイドン・モーツァルトにより交響曲 Symphony として多楽章構成に拡張され、ベートーヴェンによって完成されたと言われています。

古典~ロマン派の様々な作曲家が交響曲を作りましたが、シベリウスは最後の、そしてベートーヴェン以来の優れた交響曲作曲家とも呼ばれているようです。

7番までありますが、細かい評論は自分にはできませんが、全体を通しての印象は北欧の大自然を淡々と、しかし時には荒々しく謳いあげる自然讃歌という風情で、ややロマン派らしい内省的な部分が多い曲が並びます。主題のメロディがはっきりしてないので、初めて聴くととっつきにくさがあります。

ここで、大いに役に立つのが実演のビデオ。ベルリンフィルのオリジナル・ブランドは、CD単独、CD+Bluray、ハイレゾ配信などのいろいろな形態がありますが、値段が高くなるのは痛いけどBluray付きが一番重宝する。このセットは、入れ物は置き場所に困るのですが、ハイレゾを聴きたいなら無料でダウンロード可能。

何しろ、演奏のビデオをゆっくり見れるのは嬉しい限り。もちろん、HPで「デジタル・コンサート」からストリーミングで鑑賞はできますが、ディスクがあるとHD画像を車の中も含めてどこでも楽しめのは大きい。

音だけきいているとのと違い、地味なオーケストラの映像だけですが、映像があると視覚的な要素が加わります。ベートーヴェンなら無理には必要がありませんが、特にシベリウスのような音楽では見続けることができました。

今では大好きなシューベルトも、最初は取っつきにくくて苦手な感じがしたのですが、シベリウスもこのようなビデオの助けを借りて何度か聴いていくと癖になりそうな趣を感じました。