クリニックの夏季臨時休診のお知らせ
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2022年8月5日金曜日

俳句の勉強 17 不易流行


俳諧(はいかい)というのは、主に江戸時代に栄えた文学の形式の一つ。ざっくり言えば、現代の俳句の原型です。

元をたどれば、和歌の歴史は万葉集にまでたどりつくわけですが、奈良時代以後、五七五からなる発句(長句)と続く七七の脇句(短句)を数人で交互に詠んでいく連歌(れんが)が盛んになります。

そこに登場したのが、松尾芭蕉(1644-1694)。芭蕉は発句を独立させ、五七五だけで鑑賞する「俳諧」を確立したと言われています。細かいことは、興味がある方は各自で調べてもらうことにして、以降に芭蕉の弟子だった室井其角(1661-1707)や画家でもあった与謝蕪村(1716-1784)、独特の音感を取り入れた小林一茶(1763-1828)と言った名前は記憶に残っていると思います。

明治の世になって、単なる言葉合わせ的になっていた当時の俳諧にダメ出しをして、発句を文学の一つとしてより高めたのが正岡子規(1867-1902)であり、子規により「俳句」という呼称が成立しました。つまり、俳句という文学は成立してからまだ150年に満たないということになります。

本当に最低限の歴史の話ですが、一応このくらいは知っておかないと俳句をやってますと言うには恥ずかしい。名のある俳人たちの句を鑑賞する際に、少しずつさらに勉強を深めていきたいとは思います。

さて、そこで「不易流行(ふえきりゅうこう)」です。これは芭蕉が「奥の細道」の旅で見出した俳諧の理念と言われています。芭蕉自ら語った記録はありませんが、弟子が伝えるところによると、芭蕉は「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」と語ったとのこと。

「不易」は、世の中が変わっても変わらないもの、変えてはいけないもの、「流行」とは世の中の変化とともに変わっていくもののこと。つまり、良い俳諧を作るためには普遍的な基本をしっかり学びつつ、時代に合わせた新しい物を取り入れていくことが大事と言う意味。

これは、俳句に限らず、芭蕉以来350年ほどたっても、世間のすべてのことに当てはまる基本的な真理と言えそうです。特に、俳句の初心者は肝に銘じておく必要がありそうですね。