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2022年8月14日日曜日

俳句の勉強 23 芒で八苦

芒(すすき)という、ある意味平凡、ある意味激ムズの兼題に果敢に挑戦しているわけですが、もとより初心者の悪あがきみたいなところで、なかなかまっとうな俳句なんてできる気がしない。

札幌のすすきのは有名な繁華街ですが、必ずしも芒がたくさん生えていたからというわけでもないらしい。近くの青葉区すすき野は、間違いなく芒がたくさんの野原を開発したから。

それはさておき、あまりに芒から連想ゲームができないので、ちょっと方向を変えてギャグにしてみました。

すすき好き好きに束ねて埃取り

「好き好き」は句またがりで「すきずき」と呼んでもらいたいわけで、もう単なるダジャレ系です。そうか、束ねたら箒になるというところで、もう一つ思いつきました。

黒ワンピ芒またがりいざジャンプ

これは完全に「魔女の宅急便」です。芒ですから、魔女の箒とは違うので、たぶん飛べない。飛べないけれど、えいっ、やっ!! とジャンプしてみた、という話。カタカナのワンピとジャンプで、ちょっと韻を踏んだ感じになったのは良しとします。


さて、遊んでないで、まじめに考えましょう。どうしても、最初に連想するのが仙石原なので、芒の傍題になる「芒原」から膨らませてみましょう。当然、風が吹いてたくさんの芒が一斉になびく様子を想像してしまいます。ただの風では話にならない。どんな風? そこが問題です。

そこで芒の花言葉を調べてみました。芒は「活力」、「生命力」ということらしいのですが、もう一つ「心が通じる」というのがある。心が通じるで連想するのは「阿吽(あうん)の呼吸」です。

阿吽は口を開けて発する「あ」と口を閉じて発する「ん」で、万物の始まりと終わりを表します。神社にたいてい飾られている一対になっている狛犬は、獅子阿形(口を開けている)と狛犬吽形(口を閉じている)です。阿と吽が呼吸までも合わせるように行動することを「阿吽の呼吸」と言って、まさに芒の花言葉と通じるんですね。

阿と吽が揃って息を吹き付ければ、芒は一緒になってなびくだろうと思ったところで、ストーリーは完成しました。

芒原阿吽の息に皆靡き

阿吽というやや宗教色をだしたので、「靡く(なびく)」という書いたことが無い漢字を使ってみました。ここで気になったのは、「皆」としたこと。たぶん、こういうのをすすきの擬人化と呼んで、主観的になりやすいのでかなり注意が必要なんだろうと思います。

いっそのこと、俳句らしく「靡きけり」とか「靡くかな」とした方が良いのかなぁ? まぁ、これも最終候補として残しておきたいとは思いますけどね。