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2011年1月2日日曜日

ショパン国際ピアノコンクール

年が変わったばかりで去年の話題というのもなんですが、昨年はピアノの巨匠、フレデリック・ショパンの生誕200年ということで、CDもいろいろと話題作が出されました。

そして、10月に行われたショパン国際ピアノコンクールがお祭りの頂点だったと思います。このコンクールは1927年以来5年ごと(途中中断あり)に行われ、昨年が第16回。

ショパンの曲だけですべての勝負をするというのが凄い。クラシックピアノ奏者としては、おそらく最も歴史と権威があり夢に見る賞であるわけです。

過去の入賞者はそうそうたる人がたくさんいるわけです。Krystian Zimerman, Garrick Ohlsson, Mitsuko Uchida, Martha Argerich, Maurizio Pollini, Adam Harasiewicz, Vladimir Ashkenazyといった現役で活躍する中ではトップクラスのピアニストがリストされます。

昨年はロシアの女性ピアニストアヴデーエワが優勝し、まだ25歳の若い新進気鋭のピアニストに将来を約束したわけです・・・が、実際はどうでしょうか。過去の優勝者のリストを眺めてみると、「う? この人誰?」みたいな名前も少なくありません。

それではこの30年間の5位以上の入賞者のリストを見てみましょう。

2005
1 Rafal Blechacz (Poland)
2 Not Awarded
3 Dong Hyek Lim (South Korea)
Dong Min Lim (South Korea)
4 Takashi Yamamoto (Japan)
Shohei Sekimoto (Japan)
5 Not Awarded

2000
1 Yundi Li (China)
2 Ingrid Fliter (Argentina)
3 Alexander Kobrin (Russia)
4 Sa Chen (China)
5 Alberto Nose (Italy)

1995
1 Not Awarded
2 Philippe Giusiano(France)
Alexei Sultanov (Russia)
3 Gabriela Montero (USA)
4 Rem Urasin (Russia)
5 Rika Miyatani (Japan)

1990
1 Not Awarded
2 Kevin Kenner (USA)
3 Yukio Yokoyama (Japan)
4 Corrado Rollero (Italy)
Margarita Shevchenko (Russia)
5 Anna Malikova (Russia)

1985
1 Stanislav Bunin (USSR)
2 Marc Laforot (France)
3 Krzysztof Jablonski (Poland)
4 Michie Koyama (Japan)
5 Jean-Marc Luisada (France)

1980
1 Dang Thai Son (Vietnam)
2 Tatyana Shebanova (USSR)
3 Arutyun Papazyan (USSR)
4 Not Awarded
5 Akiko Ebi (Japan)
Ewa Pob?ocka (Poland)

赤い文字にしたのが聴いたことがあるピアニストです。自分の場合は、あくまでもリスナーでピアノ奏者ではありません。しかも、ショパン自体はそれほど好きではないという天の邪鬼です。

ピアノ奏者の方から見ると、何で知らないのかと怒られてしまうかもしれません。でも、逆にクラシック一般の人気度みたいなところでは、当たらずとも遠からずということだと思います。

つまり、入賞しても特に世に出ることが無いピアニストが大勢いるということで、一人も有名人にならないような回もあるということに、ちょっと驚きます。

ブーニンのようにブームで終わって、ほとんど消えてしまった人もいますが、2000年のリーと2005年のブレハチは、最近売り出し中で注目株と言えます。

昨年の入賞者の方々も、今後の努力次第と言うことなんでしょう。とかく、コンクールで名が出ると、そのあとのいろいろな商業的な副賞のコンサートが嫌っと言うほどついてくるらしい。そこで疲弊して燃え尽きてしまう演奏者が多いという話があります。

とにかく今年の動向に注目して、長きにわたってわれわれリスナーを楽しませてくれることを期待します。