2013年9月23日月曜日

雷乃収声

今年の9月23日は秋分の日、そして二十四節気では今日からの約2週間を秋分と呼びます。

秋分の日は、春分の日とともに昼夜の長さが等しい日。正確には、地球と太陽の位置関係、傾きなどから求められる一瞬が秋分なので、実は今年については9月22日、つまり昨日の夜に秋分になっている。

七十二候では、今日から秋分の節気の初候で「雷乃収声」となり、これは収と声の間にレ点をつけると何となく読めそうな感じ。「かみなりすなわちこえをおさむ」と読んで、意味もそのままで、雷は発生しなくなるということ。

雷雲は地表の気温が高く湿度が高いいところに、上空に寒気が入ってくることで発生しやすくなります。上昇気流によって水蒸気が、凍ってぶつかり合うことで静電気が発生するらしい。

地表の温度が下がってきて、湿度も低くなって来れば、原理的には雷の発生は起きにくくなるということで、まさに秋のさわやかな気候と雷はそぐわないわけです。

仏教では、天文学的な暦とは関係なく、春分の日と秋分の日の前後の3日間を含めた1週間を彼岸と呼んでいます。この期間に、祖先を供養して悟りの境地に至ることが重要だそうですが、現実にはお墓参りをする期間として定着していますね。

先祖がいるから今の自分がいて、子孫のために自分もがんばる。生物の原始的な本能は「腫の保存」ですから、自分のことばかりを考えずに先祖に感謝して、未来につなげていくということが「悟り」なのかもしれません。

いやぁ、まだまだ俗人で、悟りの境地にはほど遠いのですが、今日くらいはちょっとだけは努力しておきたいものです。