餺飥・・・って書くんですが、漢字をいきなり見させられても、書けるどころか読める人なんているんかいと思うようなところ。
もともとは「はくたく」と読むらしいのですが、これがなまって「ほうとう」になったらしい。
昔から伝わる甲斐の国、つまり今で言う山梨県の代表的な郷土料理です。基本的には、うどんのような小麦粉の平打ち麺を味噌で煮込んだもの。それだけだとただの味噌煮込みうどんと同じです。
一番の特徴はかぼちゃを一緒に煮崩しているところ。ですから、全体に甘みが強く黄色いドロっとした汁となり、これがないとほうとうとは言えません。
一緒に入れる野菜は、何でもいいんでしょうが、大根、人参、蓮根といった根菜ときのこがポピュラーでしょうか。
きっと、武田信玄も部下と一緒にほうとうに舌鼓を打ったことなんでしょう。法螺貝の響きが、湯気の向こうから聞こえてくるようです。