原宿というと、神奈川では国道1号の渋滞ポイントとして有名。でも、全国的には、東京都渋谷区の明治神宮の表参道を中心としたエリアとして定着しています。
基本は参道ですから、本来は繁華街とは縁遠い場所。明治神宮は、明治天皇と皇后を奉って、大正9年(1920)に作られたもの。表参道も、その時に一緒に整備され、始点になる青山通りとの交差点には今でも石灯籠が置かれています。
自分が地元民だった頃・・・昭和30年代~50年代に、一気に若者の街として発展し、まるで若者文化の発信基地のように言われるようになりました。
原宿に集う若者には、いろいろな名称が使われたのですが、「竹の子族」なんかは一番有名かもしれません。街路で集団で踊り、鮮やかなゆったりとした衣装が特徴。この中からは、芸能人もたくさん出ています。
古くは「アンノン族」というのもいて、片手に雑誌のアンアンかノンノを抱え、それを頼りに表参道を行ったり来たりする。ただし、実際は原宿を知らない「田舎者」というニュアンスもあり、皮肉交じりに使われていたように思います。
以前に比べて、最近は高級ブランドの店舗が立ち並び、相変わらずの賑わいをみせていますが、これは昔の原宿に親しんだ若者が大人になったのと同じことなのかもしれません。
なんにしても、すでに神奈川県民としての人生のほうが長い自分にとっては、これだけの人ごみは圧迫感が強く、精神衛生上よろしくない。どこかの見知らぬ街みたいなもので、原宿の「族」とはかなり縁遠いことを実感します。