長年たまプラーザ界隈に住んでいるのに(と言っても、駅を利用することはめったにないけど)、知らなかった。
何気に蕎麦屋を探していたら、あらっ? こんなところに手打ちの店があるじゃん、ということでこれは行かないわけにはいかんでしょう。
駅前からたまプラーザ商店街の広くない道を入っていくと、あれれこの辺りのはずなんだけど・・・あった、あった。入り口が小さくて、実際の店は奥まった位置にあるので見逃しやすい。
休みも多く、営業時間も短めであまり親切ではありません。座席も多くなく、すぐに満席になってしまいます。どう見ても、こだわりの店主が自分がやりたいだけの仕事をしているという感じ。
夜の天ぷらがメインのような感じですが、蕎麦も石臼で挽く自家製粉を使用して、期待が持てます。
当然、そういう店ですから、天ざるを注文。天ぷらはいろいろな組み合わせから選びます。
さすがに、カウンター越しに揚げたての天ぷらですから、さくさくじわーっという感じでなかなかのもの。
そして、肝腎の蕎麦ですが・・・十割蕎麦となっているのに、出てきた蕎麦にびっくり。見た目に滑らかで、艶がある。好みの更科のような蕎麦です。言ってみれば、玄蕎麦の対極のような感じ。
口に入れてさらにびっくりするのは、見た目以上に滑らかな食感。つるつるそのもの。でも、程良い芯があり噛んだ感じも絶妙です。
十割蕎麦のイメージを変える一品ですが、たぶんこの秘密は石臼にありそうです。そうとうゆっくりと時間をかけて、限界まで粉挽きをしているのかなと思いました。