クリニックで3年前から使用しているインネット接続用のノートパソコンが、秋ごろから不安定になっていました。
MicrosoftのハードでSurface Bookと呼ばれるもの。これは変わった機種で、ディスプレイとキーボードが切り離せて、タブレットとしても使用できるというもの。
ですから、キーボード側には追加のバッテリーとUSBハブの機能、そしてNVIDIAの外部GPUが組み込まれています。CPU本体と主バッテリーはディスプレイ側に入っています。
まずUSB機器の接続が認識されにくくなって、SDスロットも使えなくなってきました。特に絶対的に困るというわけではないので、経年劣化としてしょうがないと思っていました。
そのうち、なんか設置している状態の安定性が悪くなってきたのに気がついた。底面の接着剤で固定されていたパネルが浮き上がって来たんです。隙間から除いてみると、リチウムイオン電池らしきアルミパッケージが膨張している。
おっと、これは巷でよくある電池の老朽化による問題。場合によっては爆発すると火事の原因になることもありますから、そのままにしておけない。保証期間はとっくに過ぎていますし、そもそもこの手のトラブルは高額な有償交換の対象です。
キーボード側は予備のバッテリーですから、最悪無くてもPCは使えるはずなので、緊急手段として膨張しているパッケージを破いて緊張を減らすことにしました。パネルを大々的にはがして、膨らんだパッケージの角をカッターでちょんっと切り込んでみました。
パチっと火花がでて、とりあえずパッケージはしぼんだんですが、実はけっこう危ない行為だと思います。火花は静電気によるもので、これが発火の要因。普通は絶対にやっちゃいけない行為です。
昔のPCの取り外しできるバッテリーパックの場合は、たいてい充電用のニッケル水素電池かリチウムイオン電池がそのまま複数詰め込まれているのですが、最近のコンパクトな取り外し式ではない平たいパッケージは、全体が電池になっています。
注意深く、再度電源をつないでみましたが、特にPCの動作としては問題なさそう。発熱もなく、とりあえず応急処置としては成功したようでした。
ところが、実はディスプレイ側にも、変な色染みみたいなのが出てきていることに気がついた。昔のブラウン管ディスプレイで磁石で変色したみたいな感じ。何だろうと思っていたら、今度はディスプレイの液晶パネルが浮き上がってきたんです。
液晶パネルが裏面から圧迫されて色が変になっていたわけですが、年明けからついに接着剤がはがれてパネルが外れてきました・・・というのが上の写真。隙間から覗いてみると、またもやバッテリーのパッケージらしきアルミの袋が膨らんでいるのが見えました。
今度は簡単にはいきません。まずパネルを無理にはがすと、液晶を痛める可能性が高い。これは、完全に壊す覚悟が無いといじれません。というわけで、常時電源接続をやめて、代替器が用意できるまで何とかもつように神に祈るしかなさそうです。