2024年11月24日日曜日

フレフレ少女 (2008)

「ビリギャル」の橋本裕志が脚本、「はい、泳げません」の渡辺謙作が監督した青春映画。

内気で読書ばかりしている桜木高校2年の百山桃子(新垣結衣)に、野球部1年の大嶋の打ったボールが当たり桃子は気を失う。桃子は保健室で気がつくと、目の前で必死に謝る大嶋に一目ぼれしてしまいます。

しかし、野球の実力もある大嶋は女子たちの憧れの的で、簡単に近づけるわけもない。そんな時、一人で学校の屋上で応援団練習をする山本龍太郎(永山絢斗)の団訓に励まされた桃子は、大嶋を応援するという目的で応援団に入団します。

しかし、団員は他にいないため応援団は廃部寸前。桃子は必死に勧誘して、1年生の遠藤譲二(柄本時生)、田村晃(染谷将太)、大坪泰平(斎藤嘉樹)を入団させ、龍太郎の進言もあって第50代団長に就任します。

早速、ライバル不知火高校との練習試合で野球部を応援することになりますが、まともな応援ができないばかりか試合の邪魔をしてしまい、野球部からはもう来るなと言われ、不知火高からはエール交換を断られ、大嶋も不知火高に転校してしまうのでした。


その様子を見ていた第23代団長の柳原(内藤剛志)は、5人を合宿に誘います。思っていた以上に厳しい合宿で、それぞれは悲鳴を上げ逃げだしたくなりますが、誰かを応援することの意味、そのためには応援される側以上に努力をしないといけないということに気がつき、やっと応援団として自覚することができるようになりました。

野球部以外も応援することで、少しずつ実績を上げている頃、野球部はついに甲子園への地区大会決勝に進みます。相手は大嶋を擁する因縁の不知火高。桃子はチアリーディング部や吹奏楽部に頭を下げ応援に協力してもらい、野球部を甲子園に送り出すための応援が始まるのでした。

起-素人が一念発起、承-失敗して挫折、転-光を見出して成長、結-努力が実を結ぶ、という実に絵に書いたようなストーリーで、よほどのことが無い限りは失敗しない展開です。

この映画のポイントは、裏方的な応援団に焦点を当てたところ。本気の応援は間違いなく競技をしている側の力になるわけで、そのためには応援にもそれなりの頑張りが必要ということ。陰のスポ根として、この着眼点はなかなか面白い。

ただし、女子が硬派の応援団長になるというのは・・・ガッキー・ファンは大喜びだとは思いますが、やや設定に無理を感じます。もっとも加藤諒がチアガールになって登場するので、男女の垣根を超えたところを表現したいという意図があるのかもしれません。