邦題「おせっかい」、ピンク・フロイドの「原子心母」に続く、人気を不動のものにしたアルバム。
一曲目の「吹けよ風、呼べよ嵐」でライトのハモンドが空間を飛び交い、ギルモアのギターがそれに呼応する。大作「エコーズ」ではピンク・フロイドのカラーが決定付けられたといっても過言ではない。
デイブ・ギルモアの悠然としたギター・ワークを支えていたのが、リック・ライトのキーボード。表の顔がギルモアなら、基調となる顔がライト。
ロジャー・ウォータースは一時表舞台を支配したが、それはあくまで一時的なもの。
そのリック・ライト、9月15日、癌のため死す。
もはやギルモアだけのピンク・フロイドでは、ピンク・フロイドではない。完全にフロイドは終わったと、覚悟を決めざるを得ない。