昔は・・・と言うと、まぁ要するになんです。
年寄りの繰り言みたいなものですが。昭和を懐かしむだけの、勝手な話なんですけどね。
テーマはズボン。履くやつです。
昭和の小学生は、春夏秋冬を問わず、一年中半ズボンというものを着用していました。半ズボンといっても、ほとんどすそは無いわけで、ホットパンツといった方がいい。
小学生で長ズボンをはくというのは、特別な状況でしかありませんでした。例えば、林間学校。ハイキングで、草木の茂る道を歩くときなんかに履いたりしました。
いつもは半ズボンしか履かない少年にとっては、長ズボンが掃けると言うことは、何か大人に一歩近づいたような特別なステータスであったのです。
ですから、中学校に入って長ズボンを着用することは、大変嬉しいことでした。真夏の暑いときでも長ズボンをガマンして履いていることが、大人への階段の一段であったのだと思うわけです。
さて、時代は一気に平成となり、高校生の我が子を見ていると、制服の長ズボンの裾をまくり上げているわけです。雨だから、裾をダブルにしているとかいうレベルではありません。
二重、三重・・・いや、それ以上にまくって、ほとんどちょっとだけ膝下です。これで平気で人前を歩いて行ってしまう。
考えてみると、最近のこどもは小学生の時から長ズボンを普通に履いていました。彼らには、長ズボンに対するステータスなどというものは無いのです。暑いから、あるいは雨だから裾をまくり上げる。それが今時というものなんでしょうね。
それにしても、腰パンも変ですけど、裾まくりも変。時代の価値観がぶつかり合う瞬間なのでした。