6月7日、ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール史上初となる日本人優勝者が誕生。しかも、優勝した辻井君は全盲のピアニストで、そのことが話題をさらに大きくし、このところ日本人はみんなクラシックピアノ好きになってしまいました。
もちろん、クラシックファン、特にピアノの大好きな自分としても大変嬉しいニュースで、文句なしに辻井君には拍手を送ります。すでに彼の出した2枚のCDは、突然チャートの上位に進出し、売れに売れています。
ここであまのじゃくな自分は、ちょっと待てよと。宮里藍ちゃんしかり。福原愛ちゃんしかり。石川遼君しかり。どうも、日本人は一気に騒ぎすぎる。本人達がじっくりと修練して、本当に大きく飛躍するのをじっくりと待つことはできないのでしょうか。
ところで、辻井君のピアノですが、正直言って自分にはまだまだよくわからない。独奏のアルバムは有名曲の寄せ集めですから、新人の売り出し用みたいなもので、それほど面白いものとは思えない。
コンクールでも弾かれたラフマニノフの協奏曲2番の演奏は、自分も昔から大好きな曲ですが、オーケストラが強すぎて、ピアノもやや派手すぎる曲。ピアニストの真価を聞き分けるのは難しいかなぁ、と思っています。
一つのコンセプトで貫かれた独奏アルバムが出たら是非聴いてみようと思っています。