2011年5月17日火曜日

歌謡曲

最近はJPOP(Japanese Pops)と呼ぶんですね。

POPSというのはポピュラーソングのことで、もともと主としてアメリカを中心にした外国の大衆音楽。Popularというのは「人気がある」という意味ですから、大衆に迎合して娯楽に供する、とまでは言わないにしても、少なくともクラシック音楽や一部の人だけが好むようなものは含まれない。

ですからROCK音楽やSOUL音楽でさえも、昔はPOPSには含まれず、別個に扱われていました。しかし、このあたりの垣根もだいぶ曖昧になってきた感がありますね。それだけROCKやSOULが大衆に浸透したというか、当時の若者が大人になったことで聴く側の年齢層が広がったということでしょう。

日本の大衆曲としては、たぶん昭和の頃には歌謡曲と演歌という2種類のジャンルがあって、JPOPという言葉いわれている最近の歌とはなにかが違う。演歌はJPOPとは別の存在として、今も細々と歌われているように思うのですが、歌謡曲が単純にJPOPに進化したわけではない。

自分の知っている範囲では、天地真理・小柳ルミ子・南沙織のところまでは間違いなく歌謡曲。もしかしたら、山口百恵・桜田淳子・森昌子も歌謡曲といって差し支えない。キャンディーズ・ピンクレディあたりは微妙。何がと言われると、なかなか説明できない。

松田聖子からは、間違いなく歌謡曲とは言いにくい。中森明菜以降も当然違う。昔も当然アイドルはいたわけで、小川知子・伊東ゆかり・黛じゅん・奥村チヨ・森山加代子・・・きっと、あげだしたらきりがない。

もう、雰囲気としかいいようがないのですが、とにかく今のJPOPは歌謡曲の何かを積み残したというか、切り落としてしまったのだろうと思います。それが、いいのか悪いのか。とにかく昔を懐かしむ昭和人としては、どこか寂しい気持ちが残ります。