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2018年8月4日土曜日

「いい写真」って何だろう (3) アート

f/4 1/400sec ISO-100 100mm

プロのカメラマンにとって「いい写真」というのは、クライアントが満足することが大前提にありますが、中にはまず作品があって、その芸術性を追求していくという立ち位置もあります。

やっと初心者を抜け出そうになっている程度の自分がいろいろ語れるわけではありませんが、写真だけに限らず、芸術というのは究極の自己満足であり、それを容認・共感できる他人が多いほど高い評価を受けるものだと思います。

アマチュアの場合は好きでやっていることですから、基本的には自己満足が得られればいいわけです。そうは言っても、誰かに見せるか見せないかは自由なんですが、やはり何らかの形で他人からも評価されたいというのはある。

例えば、こういうブログで使うのに、あまりちんけな写真ばかりでは残念ですし、ましてや今はSNSの時代で個人がどんどん発信するわけですから、見た人が満足してくれる写真が「いい写真」であることはアマチュアにも適用されること。

ですから、「いい写真」を撮ろうとして試行錯誤を繰り返すわけなんですが、そもそも「いい写真」というのは個人の主観による評価ですから、いろいろと考えても正解というものはなかなか見つかりそうもない。

写真は目の前にある一瞬の光景をそのまま切り取る手法ですが、嘘偽りなくそのまま伝える(例えば報道写真)のとは別に、その切り取り方の工夫によって現実を強調したり、通常は見ることができない世界を写しだすことが可能です。そこを突き詰めていくのがアートだろうと思います。

f/1.4 1/160sec ISO-100 58mm

上の写真は、「ちょっといい感じ」な写真だとは思いますが、アートな面の大多数はショーウィンドウを飾った店の人の手柄ですので、自分が行ったのは、どの部分を切り取るか決定したこと、窓枠を写真の中の二重のフレームに設定したこと、そして現像操作で色調操作を行ったことくらい。

アートな写真としては、自分の意図が含まれている部分は少ないので自慢はできません。でも、「いい写真」の方向性の一つは示しているのかもしれません。