2018年8月21日火曜日

iPhoneカメラ

f/1.8  1/2660sec  ISO-20  4mm

自分が使用しているスマートフォンは、現在はiPhone7 plusですが、以前にも再三書いてきたように、実はAppleは嫌いなんです。

嫌いな理由とか、嫌いなのになんで使っているのかとかは横に置いておいて、結論から書けば、他のスマートホンと比べて、iPhoneはものすごく性能が高いわけではないということ。それは、内臓カメラ・レンズにも言えると思っています。

Appleのすごいところは、そのプレゼン能力だと思います。モダンでスタイリッシュなCMを作って、「誰でも簡単にかっこいいことができてしまう」と思わせる力はたいしたものです。

今回は、久しぶりにiPhoneで撮影した写真を出してみました。デジタル一眼レフカメラを、マニュアル設定で撮るようになって、あらためてiPhoneのカメラの実力を考えてみます。

上の写真は、撮ったままだと3024×3024、72dpiのところをブログ用に1200×1200に解像度を落とした以外は、何もいじっていません。王禅寺にあるゴミの焼却場にある煙突なんですが、数年前に改築されて、煙突らしからぬモダンな外観に変わりました。

まず、今までカメラの撮影モードにあるスクエアというのは、使ったことがありませんでした。フォーマットとしてスクエアは、中判以上の大型カメラで使えるもので、ちょっと玄人っぽい感じがします。

撮影のための設定は、マニュアルではほぼ何もできません。フルオートの撮影になります。センサーサイズは4.8×3.6mmですから、フルサイズの1/50の面積しかありません。焦点距離4mmはフルサイズ換算で30mmで、スナップ撮影用としては無難な範囲の広角です。

普通なら、広角でf1.8はかなり明るいレンズと言いたいところなんですが、実際の写真では、実際の肉眼で見えていた光景から比べて、かなり暗い写りです。煙突はもっと白っぽく見えていましたが、黄色味かがっています。雲が多めの青空も、青というよりは黒っぽくて雨雲が広がっているように見えます。

センサーが小さいですから、できるだけISOを下げていないとノイズだらけになるということなのか、ISOは20まで下がって、その分シャッター速度は1/2660secという極端な短さになっている。

結果として、ノイズの少ないクリアな画を得るために、コントラストや色彩のディテールは後回しになっている写真という感じでしょうか。

実際、室内での撮影ではISO感度はかなり上がってしまうので、ノイズがかなり出ますから、SNSレベルでそのままのサイズで使用するのが限界。まして、クロップはできません。

スマートホン搭載のカメラのせいで、コンデジを含めてカメラ全体の売れ行きはかなり落ち込んだというのは事実なんですが、じゃあコンデジ以上の性能なのかと言うとそれは無いと思いますね。気楽にバシャバシャと電子シャッター音を響かせても、あくまでも小さなスマートホンの画面の中で楽しむ以上の写真にはならない。

カメラ業界は技術の開発は当然重要ですが、より優秀なクリエイターをハンティングして、Appleに負けない商品の魅力の発信を行うことが必要ではないでしょうか。