2024年5月26日日曜日

PHEVから楽 17 悲報と吉報


トヨタのプリウスについて、実に残念という話とたいへん良いお知らせが重なりました。

まずは、残念なBAD NEWSから。

何と、早くも最新の60系プリウスのタクシーが現れました。

もともと豊田章男会長は「もう、プリウスはタクシーでいいんじゃないか」と言ったのに対して、開発陣が反発して現行の大胆な変革によって「愛車」としてのプリウスを復活させたというのは有名な話。

ですから、現行プリウスのタクシーが登場しても当たり前と思われるかもしれませんが、それは「30系」と呼ばれる3代目、あるいは「40系」の4代目という、以前のモデルについてのことです。少なくとも愛車としてのプリウスがタクシーになるというのは、オーナー的にはモヤモヤするというのは正直な気持ち。

実際、巷に走っているタクシーは30系ばかりで、40系すら見たことがありません。しかも、どのモデルにしても、少なくとも後部座席に客を乗せるような車じゃない。企業タクシーの場合は、ジャパン・タクシーという見た目よりもゆったりと座れる空間を優先したタクシー専用モデルがほとんどになってきています。

この60系タクシーは個人タクシーなので何を使おうが勝手ですけど、はっきり言って個人タクシーならクラウンのロイヤル・サルーンが普通で、まさに後ろに乗って満足感が高いことが求められます。少なくとも、何台か止まっている場合ならわざわざプリウスに乗りたくなんかありません。

ナンバープレートをよく見たら、センター南駅を縄張りにしている30系プリウスと同じ番号であることに気がつきました(つい最近も見ました)。この運転手さん、よほどプリウスにこだわりがあるのか、どうやら60系に変えたようです。あなたねぇ、自分が客として後ろに乗ってみたことあるんですかと問いたい気分です。

そんなボヤキはこのくらいにして、嬉しいGOOD NEWSの話。

プリウスは、後部ドアの革新的な電磁式開閉スイッチ問題で、すでに発売された13万台すべてに対して4月17日にリコールが発表されました。スイッチ部の防水対策が不十分で、場合によっては内部に水が入り込みショートする可能性があるというもの。

このため、すでに納車された車両については、スイッチのヒューズを外して無効化する暫定処置が行われ、後部は(予備的な)機械式スイッチによる開閉のみとなりました。ところが、この機械式スイッチが尋常じゃない硬さなので、大きな不満となりました。

リコールの時点では、防水対応の方法も決まっていなくて、当然対策部品も用意されていませんでしたから、プリウスの工場生産は完全休止、新規受注も停止という状態になっていました。

でも、ついに対策部品の準備ができたようで、トヨタから6月14日から部品交換を順次始める、6月17日から生産も再開すると発表されました。よかった、よかった。めでたし、めでたし。

となると、例のタクシーですが、リコール前に納車されていたはずですから、タクシー仕様に改造するのに1か月間くらいはかかっているということなんでしょうか。おとなしく、最初からジャパンタクシーにしておけば良いものを・・・