もともとは、日本テレビの2時間スペシャルで放送された単発ドラマですが、明らかに終わりに思わせぶりな謎を残していました。その解決となったのは、2016年の連続ドラマ化まで待たされ、主演の堀北真希にとっては、結婚引退となる最後の仕事になりました。
警視庁に女性にしかできない事件の捜査をすることを目的に、出世欲が強い瀬川すみれ(太地真央)が創設した捜査第七課には、個性的過ぎて扱いにくいメンバーが各部署から追い出されるように集まりました。周囲からは、美しいが球根に毒を持つヒガンバナに例えられて煙たがれていました。
リーダーは峰岸雪乃(檀れい)で、捜査第一課では正義感が強すぎて上司に反抗ばかりでした。元科捜研の長見薫子(知英)は、帰国子女で日本語が下手で敬語が使えない。柳幸子(YOU)は、シングルマザーの優れたプロファイラーですが、マイペースで協調性に難点がある。伊藤凛(高梨臨)はゆとり世代で、何事もネット頼り。
そして、本作の主役は来宮渚(堀北真希)で、彼女は「シンクロ」と呼ばれる特殊能力をもっていて、他人が持つ悪意に敏感に反応し考えていることが頭に流れ込んでくるのです。犯罪現場では、そこに残された悪意とシンクロができ、悪意が強いほど直後にしばらく意識を失ってしまいます。それが苦しいため、普段はほぼヘッドホンで大音量で様々音楽を聴いています。
多くの結婚式場やマスコミに「2週間後に結婚式が行われると人が死ぬ」という脅迫状が送りつけられ、当日結婚式を予定していた有名な美容外科医の江藤環(国生さゆり)が注目されます。そして、結婚式の数日後、江藤は毒殺死体として発見されました。来宮は現場でシンクロしたにも関わらず、何も感じ取ることができませんでした。
江藤の昔の病院で看護師をしていた井上麻弓(いしのようこ)が、たびたび江藤のクリニックを訪れていましたが、彼女には確固たるアリバイがありました。次に容疑者として浮上した製薬会社勤務の伊田(東幹久)は、江藤に非合法の整形を希望する患者を斡旋していたことが判明します。
井上と雑誌の「美魔女」読者モデル仲間のカフェ店員、鈴木遥子(高岡早紀)は伊田と面識があり、何かのトラブルを抱えていました。そして伊田もまた毒殺され、現場で来宮はまたも悪意を感じることができなかったのです。
伊田の過去を調べると、二人の女性が行方不明になっていることが判明し、来宮もシンクロしても悪意を感じられなかった理由がわかり、事件は大きく動き出すのでした。
来宮が何故特殊な能力を持ったかというのは連続ドラマで判明します。ただ、簡単に言えば「人の心を読める」というのは、悪意だけに限定するとしても刑事としては証拠にはなりませんが最強クラスの力。やはり、こういう力を持ち出してしまうとサスペンスとしての魅力は半減します。
ここではシンクロしても悪意が無いという逆手に取ったストーリーを作って、何とかチート感を減らそうと努力していることはわかるのですが、なかなか苦しい展開であることにはかわりありません。
また、女性だけの捜査グループというのもピンとこない。女性でしかできないことがある、と言うのなら男性にしかできないこともあるということになり、自らを差別化している感じがします。それぞれのいろいろな立場が混在して協力していく方が、大きな力となりうるはずだと思います。
そんなところを許容できる、あるいは堀北ファン、さらに言うと宝塚大好きという方々には、それなりに楽しめる内容になっているのかもしれません。