年末年始診療 12月29日~1月5日は休診します

年内は12月28日(土)まで、年始は1月6日(月)から通常診療を行います

2024年10月30日水曜日

MR.BRAIN (2009)

木村拓哉主演の一風変わったサスペンス・ドラマ。推理物が得意な脚本の蒔田光治のオリジナルで、最新の脳科学の知見(真偽はともかく)を織り交ぜた斬新な理系ストーリーが楽しい。

キムタクはもともとチャラいホスト、九十九龍介の役。事故で脳挫傷を受賞し、今まで使われていなかった脳の領域が覚醒し、優れた脳科学者として警視庁の科学警察研究所(架空の組織)のスタッフとなります。

ワトソン役は綾瀬はるかが演じる由里和音で、最初は九十九の外見のかっこよさは認めるものの、好き勝手に行動する九十九にいじられ翻弄されるばかり。しかし、次第に脳科学の面白さと、九十九の人間性を理解し助手として成長していきます。

科警研で画像処理を担当するのは船木(平泉成)、音声解析担当は神田(設楽統)、行動科学担当は浪越(井坂俊哉)、化学担当は夏目(田中裕二)、DNA解析などの生物担当は大内(トータス松本)などなどの個性的なメンバーが集まり、彼らをまとめるリーダーは佐々未春(太地真央)です。

警察の捜査一課で、科警研に捜査協力をたびたびしてくるのは、短気で勘を頼りする丹原警部(香川照之)で、九十九の振り回されイライラしてばかりいます。丹原の部下の林田(水嶋ヒロ)は、お人好しで九十九にもいいように使われてしまいます。

〇暴(暴力団対応)の刑事、武井(市川海老蔵)は組織ともつながりがあり、その行動は怪しいとしか言いようがない。九十九も何らかの情報漏洩に関わっていると気がついていますが、決定的な証拠は掴ませません。

リアルタイムには全8話で完結していますが、当時から不評のため短めで打ち切りになったという風評が流れています。実際にはもともとの計画通りであり、やや未来感を強く出し過ぎているきらいはありますが、それなりに楽しめるドラマだと思います。

何故、評価が低いのかはよくわかりませんが、架空の科警研という組織が現実離れしていたとか、当時のキムタクのキャラクターと違和感があったとか、いろいろ考えられるかもしれませんが、脳科学で語られるいろいろな説をうまく取り込んだところが理系に走りすぎた部分が関係しているようにも思えます。

また、かなりストーリーの核心にあるはずの海老蔵の扱い方もわかりにくかった。怖そうな顔が度々映し出されますが、結局何だったんだよというフラストレーションが残るところは、本来は続編を考えていたのかもしれません。