2008年3月16日日曜日

整形外科医は内科をする人ではなかった

整形外科で糖尿病の知識はいるか? って、基本的にはいらないわけですが、でも糖尿病で必ず起こってくる三大合併症というのがあって、目と腎臓と、そしてもう一つが末梢神経。この末梢神経障害の自覚症状というのが、手足のしびれとくれば整形外科にくることが多い。

こういうときに問題になるのは、原疾患の科の病気として扱うのか、あるいは症状が出ているところの科の病気として扱うのかということです。現実問題、糖尿病のコントロールがちゃんとついていなければ悪くなる一方ですし、そのうち筋肉の萎縮も加わってくるわけで患者さんは整形外科に相談に来ることが多くなります。

さらに動脈が閉塞して血流障害から手足が腐ってしまうような重篤な合併症を起こせば、もはやどう見ても内科ではどうしようもない。また、世の中には糖尿病を持っている整形外科的疾患の患者さんは山ほどいて、手術をする場合には短期的な血糖値のコントロールを余儀なくされるわけです。

そんなわけで、多少の勉強は整形外科医もしなければなりません。高血圧とか高脂血症とかのような内科的な疾患についても同様のことが言えます。大きな病院にいるときは、すぐに専門科の先生に相談ができますが、開業しているとなかなかままなりません。

ましてやリウマチの患者さんは、もともといろいろな薬を使用しているため全身をまんべなくチェックしていく必要がありますから、内科的な最低限の知識は必須と言うことになります。さらに当直バイトをしていると、内科的な問題ばかりなので、医局にいるときは、こうやってブログを書いているか、常勤の先生の本を借りて読んだりすることが多くなります。

それはそれで、勉強になっていいわけですが、不整脈が連発している状況でひやひやしながら手術をやったり、簡単に下がらない高血圧の患者さんに微量点滴を細かく調節しながら心臓に直接影響するような薬を使ったりするのは慣れていないので疲れますわぁ~・・・といいつつ、今日も当直にいそしむのでありました。