今日は、キリスト教の教会歴では三位一体節後第11主日。この三位一体節後第××主日というのは、本当に無風地帯みたいなもので、とりたててイベントもほとんどなく、さぞかしバッハも淡々と毎日の仕事をこなしていたんだろうと思えます。
がーディナー先生のカンタータ全集では、順次発売されていた時にはほとんどが2枚組でしたが、全集ボックスになって教会歴ごとに1枚ずつ56枚。12枚目からスタートしたので、今日の37枚目で半年分を聴いたことになります。
ただし、この日の分はもともとArchivの頓挫した企画として発売された分。ガーディナー自ら立ち上げたSDGレーベルからの単売のものには含まれていません。
天下のArchivですから、さすがにガーディナーに悪いと思ったのか、ボックス化するにあたっては、SDGに音源を提供してくれました。
この日のためのカンタータは3つ。
BWV199 わが心は血の海に漂う (1713)
BWV179 心せよ、汝の敬神の偽りならざるかを (1723)
BWV113 主イエス・キリスト、汝こよなき宝 (1724)
BWV179は、なんかタイトルからしても、実際に聴いた曲の印象も、「怒りのカンタータ」という感じ。毎週せっせと教会に集まってくるライプチィヒの善男善女に対して、ちゃんと信心しているのか問いただすような内容。
BWV199はワイマール時代の初期の作品で、これもタイトルはなかなか激しい。でも、いきなりソプラノのレシタティーボから始まり、アリアと交互にソプラノの独り舞台という構成は珍しい。
BWV113は、比較的典型的なコーラル・カンタータ。可もなし不可もなしというところ。