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2014年8月2日土曜日

リウマチ治療の費用

リウマチの治療で欠かす事ができない薬。基本的には「治らない」ということを前提に考えると、薬の価格と言うのは無視できない要素です。

実際、いろいろなデータが示す理想的な治療をしようとすると、かなり高額なことが多く、できるだけ安いにこしたことはないと思うのは当たり前と言えば当たり前。

昭和の頃によく使っていたシオゾールという注射薬がありますが、1本400円弱で、毎週筋肉注射をして1ヶ月で1600円、3割負担で500円程度です。

古くからある内服薬で最近でも比較的使われるのは、アザルフィジン、リマチル、メタルカプターゼといったところですが、いずれも1錠が50~100円。毎日服用して1ヶ月間で3割負担なら数千円でしょう。

リウマチ治療を大きく変えたリウマトレックスは1カプセルが285円で、ジェネリック品だと185円です。標準的な週に3カプセルの服用だと、3割負担で月に1000円ちょっと、ジェネリックなら700円弱となります。

 アラバ、ケアラムといった平成になって登場した内服薬も1錠200円程度で、だいたい似たような負担が必要になってきます。

ただし免疫抑制薬に分類されるプログラフだけは飛びぬけて高くて、通常使う5mgのもので3094円。毎日一つを服用して、1ヶ月で3割負担で月に約28000円です。

 昨年登場した内服薬のタイプの新しい生物学的製剤であるゼルヤンツは、1錠が2600円、1日2回、毎日服用で3割負担で月に約47000円。


生物学的製剤の薬価を並べてみると、
レミケード 89536円/本
エンブレル 15746円/本
ヒュミラ 65144円/本
シンポニー 126622円/本
シムジア 63494円/本
アクテムラ 39291円/本
オレンシア 27947円/本

今日の治療の主力である注射薬のタイプの生物学的製剤は、だいたい値段がそろってきました。いずれを使っても、3割負担で月に25000円~40000円程度が3割負担の方で必要になります。使う頻度や量はさまざまですから、3割負担でいくらとは決めにくいので、主治医の先生によく確認してください。

これらに、痛みを抑えるための薬や、副作用のための薬などが加わるわけですから、これだけというわけにはなかなかいきません。さらに、定期的な検査も必要です。

年間だと、リウマチの治療を受けると、おおよそ5~10万円程度の負担になるのかもしれません。ただし、生物学的製剤や新しい薬を使うと、50万円近く必要になります。