2014年8月4日月曜日

大人

40歳を超えたときに、人生の半分が終わって、それまでに知ることができた様々なことと同じだけのものは、もう頭には入ってこないんだと思いました。

あきらかに老眼が始まり、ちょうどパソコンの普及も進んでいたことから、急速に本を読むということをしなくなったのも同じころ。さらに、日ごろ患者さんに説明している変形性頸椎症のせいで、左腕がしびれて手術にも不安を感じるようになりました。

そういうもろもろのことがきっかけで、それまで漠然としていた開業というものを、具体的に考えるようになりました。開業してみると、生活は一変して、実際にはそれまで知らなかったこと、知らなくてすんでいたことにたくさん遭遇しました。

年をとっても、いろいろな知識を増やしたいという気持ちがあれば、まだまだ勉強になることは山ほどあるものです。ただ、若い頃よりもその知識を整理して記憶にとどめるためには、より一層の努力が必要だということも間違いないところ。

最近送られてきた、学会のニュースで新任教授が紹介されていました。そのいずれもが、自分より医学部卒業が後なんです。もう、自分よりも若い教授が活躍するようになったんだなぁと思うと、急に何歳が老け込んだような気分になります。

まぁ、総理大臣だって、自分との年の差は片手で足りるほどですから、今更そんなことで気落ちしてもしょぅがない。とにかく、40年かけて学んできたことを、社会に還元していくのが次の40年のテーマですし、その実践のために勉強し続けるしかない・・・

大人ってのは、そんなもんでしょう、と急に達観したようなことを考えてしまいました。