炎天下の屋外イベントで一句・・・
雨降らず傘をさす手は汗の玉
夏です。熱いです。強い日差しがジリジリと射してきて、黙っていても汗がにじんでくる。
最近は、男性でも日傘をさしている人をよく見かけますが、昭和のおじさんとしては雨が降っているわけでもないのに、傘をさしている光景は違和感を感じることが多い。
中にはほとんど露出するところがないくらい、帽子、マスク、手袋などで日差しをシャットアウトしている人がいますが、その方がよっぽど暑いんじゃないかと思ってしまいます。
季語は「汗」です。雨が降って濡れるわけもないのですが、直射日光を避けて傘をさしている人がいる。それでも、手元は日陰にできないので汗で濡れているように見えた・・・というところを詠んでみました。
まず、定型的な上五・中七・下五を意識しました。「玉のような汗」という表現が普通かもしれないのですが、この場合顔の汗を想像するかもしれない。「汗の玉」と逆転した方が、じんわりと手から腕が光っているような感じが出るようなきがしました。
疑問があるのは「ず」の使用。いわゆる切れ字のひとつですが、かなりマイナーみたいで、現代ではほとんど使われていないみたい。季語がダブる(季重なり)ことを避けるために、うかつの言葉が使えず、語彙力の無さにため息しかでません。