2023年12月17日日曜日

2023年総決算


12月も半分終わっていて、令和5年、2023年という年もあとわずか。

今年も世界中でいろいろな記憶に残ることがありました。相変わらず、ロシアのウクライナ侵攻は継続しており、当初短期戦と考えられていた戦争は長期化し、当事者以外の注目度が下がりつつあることは否定できません。

日本では2月に日銀総裁が交代し、アメリカと逆を行く黒田氏のゼロ金利政策が植田新総裁も継続。しかし、一市民としてはその効果は感じられることはなく、ウクライナ危機に端を発する物価高騰は世界経済に大きな影響を与え続けています。

3月はWBC。何と言っても、不景気の中、大谷選手を中心に侍JAPANの活躍は目を見張るものがありました。スポーツの国民的娯楽の王座をサッカーに取って代わられた感がある野球ですが、あらためて野球の面白さが再確認されました。

2020年初頭から始まったコロナ禍は、約3年間続き、新型コロナウイルス感染症は5月にインフルエンザと同等の5類扱いとなりました。当初の病原性はだいぶ弱まりましたが、ウイルスが消えたわけではありませんので、危機感が一気に薄れてしまったことは医療に従事する者としては困惑を隠せません。

夏に大いにニュースになったのは、中古車販売のBIG MOTORの不正問題。連日、旧態然としたハラスメントが横行する会社の実態が報道され、不正請求により消費者も国側も被害を受けたにもかかわらず、いまだに刑事事件として立件されていない(?)にもかかわらず伊藤忠商事による再建案とかが出てくるのはどういうことなんでしょうか。

そんな話題をさらってしまったのが日本大学とジャニーズ問題。日大のアメリカンフットボール部員が大麻・覚醒剤使用で逮捕され、歴史のある部はついに廃部が決定しました。日大経営陣の不協和音もクローズアップされました。

長年囁かれていたジャニーズ事務所創業者、ジャニー喜多川氏の性加害問題は、外国のジャーナリズムにより公のものとされ、事務所への忖度にまみれていた日本のメディアもついに取り上げざるを得なくなりました。9月にはついにジャニーズ消滅が発表されたことで、日本の芸能界の地図は大きく塗り替わろうとしています。

10月に世界に衝撃を与えたのは、イスラエルのガザ地区への進攻。パレスチナ側の敵対するハマス掃討のためとはいえ、民間人にも大きな犠牲を出しているイスラエルに対して非難が強まっていますが、対照的にアメリカの親イスラエル姿勢が鮮明化しています。

明るい話題になったのは、またもや大谷翔平選手。日本人としてはメジャーリーグで初めてホームラン王となり2度目の年間MVPを獲得。そして、FAとなった大谷選手の獲得を巡ってオフシーズンの主役として、日本だけでなく本場アメリカでも連日話題で盛り上がりました。来年からはドジャーズの一員としての活躍を期待しています。

今年はミュージシャンで亡くなった方が多かったように思います。1月にはジェフ・ベック、高橋幸宏、鮎川誠、2月にはバート・バカラック、4月には坂本龍一、ハリー・べラフォンテ、5月にはティナ・ターナー、7月にはジェーン・バーキン、10月には谷村新司、もんたよしのり、11月には大橋純子などなど・・・自分たちの世代には慣れ親しんだ方々が去っていったことは残念としか言いようがない。

個人的にはほんどニュースは無い一年でした。コロナ禍で患者数が激減しクリニック経営としてはかなり厳しい時期を乗り越えたとは言え、以前のような患者動向にはなかなか戻るものではありません。できることを粛々と継続していくしかありませんが、それが患者さんからの信頼と経営の安定化につながると考えるしかありません。

生まれて初めてということが一つあります。当直バイトもしなくなり、コマゴマとした臨時収入もなく、ふるさと納税もしなかったので、収入はクリニックだけ。初めて確定申告をせず、年末調整だけで終わったというのは、ちよっと不思議な気分です。

趣味的なことでは、今年はまずイタリアン・バロックにはまり、そして春以降は映画三昧。最近の活躍している俳優さんを中心に邦画をいろいろ見ましたが、古いものにも見逃していたものが多々ありました。そちらにも手を出していたら、洋画にもしだいに範囲が広がり、さずかに100年以上の歴史がある映画の世界はまだ底が見えてきません。

12月にクリニック開院から19年目に突入しましたが、当然20年、25年、その先まで継続できるように努力をつづけるしかありませんね。