一番普通の煎餅(せんべい)は、醤油を塗った餅を薄く延ばして焼いたもの。焼きあがった直後に醤油にどっぷりつけて、柔らかく仕上げたものが「ぬれ煎」と呼ばれます。
発祥は千葉県の銚子。犬吠埼がある、千葉の東の端っこ。
ここの米菓店が元祖で、銚子の名産品の一つである醤油(ヤマサ、ヒゲタ)とのコラボで60年代に商品化されました。
ぬれ煎を全国区に有名にしたのは、何といっても銚子電気鉄道。実は銚子電鉄は1998年に倒産しています。
1976年から「たい焼き」を製造・販売をしていましたが、1996年に「ぬれ煎」を作るようになり、破産後に事業存続のため「ぬれ煎キャンペーン」を行いました。
これが大人気となり、再建の道筋ができたというのは有名な話。その後も、鉄道事業とは関係ない業種との連携商品開発などで、最近は数十万円(!)の黒字化に成功しています。