監督は吉見拓真、脚本は横幕智裕で、出演者は基本的に木村文乃と京都出身の近藤正臣の二人だけ。町で出会う人々は、京都の一般の方が登場して、京都人しか知らない京都をドキュメンタリー的に紹介するという流れになっています。
江東佳奈(木村文乃)は東京で仕事がうまくいかず落ち込んでいたところ、京都に住む叔父の大賀茂(近藤正臣)が怪我をしたという知らせで、家のことを手伝うため京都にやってきました。
典型的な京町屋に一人住まいの茂は、怪我はたいしたことはなかったのですが、せっかく来た佳奈にいろいろとお使いを頼むのでした。いろいろな店に自転車で走り回っているうちに、佳奈は古くて新しい京都の魅力を発見し楽しくなります。
佳奈は、慣れてくると自分から行ってみたい店を茂に尋ねるのでしたが、茂は「行きたいところは自分で探して、自分の直感を信じて入ること」と言うのです。そうやって5日間を京都で過ごすうちに、佳奈はくよくよしていた心が晴れてちょっとだけ大人になった気持ちになるのでした。
その後、再びやりたい仕事を見つけた佳奈は、長期の大阪出張のため再び京都を訪れ、茂の家に泊めてもらうことします。今回は、茂の若い友人である古バイク店主の小山(古舘寛治)やデザイナーの吉田(玉置玲央)にも京都を案内してもらいます。
佳奈は大阪に住む親友の結(徳永えり)の結婚式に出ることになっていたのですが、それが寂しいことだと思い素直に喜べない自分がいたのです。茂にそのまま伝えれば良いと言われた佳奈は、結にその気持ちを伝え、結も同じに感じたことがあると言い、気持ちが楽になるのでした。
茂も何十年も前に誤解から別れてしまった友人(桜木健一)がいることを思い出し、思い切って合いに出かけます。そして、素直な気持ちを伝えることで、再び友情を取り戻すのです。佳奈は寂しさは否定的な感情ではないことを知り、再びちょっとだけ大人になることができたのです。
ストーリーは大したことはありませんが、まさにゆったりとした時間の中で、時には時が止まったかのような感覚になるドラマ、と言うか京都案内。時には木村文乃が素で発見を喜ぶようなところが楽しくなります。
スーパーで一度で終わらせない、食べ物でも雑貨でも一つ一つにこだわり、お気に入りの店を見つけていく京都の暮らしぶりみたいなものが伝わってきます。もちろん、京都であっても変わってきた部分はたくさんあるのですが、その新しい物も「京都」というイメージの中に取り込んでしまうような大きな包容力みたいなものも感じられます。
昭和人として嬉しくなったのは、茂と旧友の話。「柔道一直線」は、桜木健一と近藤正臣の名前が知られるようになったきっかけのこども向きスポ根ドラマ(1969~1971)。二人の共演はそれ以来半世紀ぶりという、なかなかおじさんの心をくすぐる仕掛けでした。
江東佳奈(木村文乃)は東京で仕事がうまくいかず落ち込んでいたところ、京都に住む叔父の大賀茂(近藤正臣)が怪我をしたという知らせで、家のことを手伝うため京都にやってきました。
典型的な京町屋に一人住まいの茂は、怪我はたいしたことはなかったのですが、せっかく来た佳奈にいろいろとお使いを頼むのでした。いろいろな店に自転車で走り回っているうちに、佳奈は古くて新しい京都の魅力を発見し楽しくなります。
佳奈は、慣れてくると自分から行ってみたい店を茂に尋ねるのでしたが、茂は「行きたいところは自分で探して、自分の直感を信じて入ること」と言うのです。そうやって5日間を京都で過ごすうちに、佳奈はくよくよしていた心が晴れてちょっとだけ大人になった気持ちになるのでした。
その後、再びやりたい仕事を見つけた佳奈は、長期の大阪出張のため再び京都を訪れ、茂の家に泊めてもらうことします。今回は、茂の若い友人である古バイク店主の小山(古舘寛治)やデザイナーの吉田(玉置玲央)にも京都を案内してもらいます。
佳奈は大阪に住む親友の結(徳永えり)の結婚式に出ることになっていたのですが、それが寂しいことだと思い素直に喜べない自分がいたのです。茂にそのまま伝えれば良いと言われた佳奈は、結にその気持ちを伝え、結も同じに感じたことがあると言い、気持ちが楽になるのでした。
茂も何十年も前に誤解から別れてしまった友人(桜木健一)がいることを思い出し、思い切って合いに出かけます。そして、素直な気持ちを伝えることで、再び友情を取り戻すのです。佳奈は寂しさは否定的な感情ではないことを知り、再びちょっとだけ大人になることができたのです。
ストーリーは大したことはありませんが、まさにゆったりとした時間の中で、時には時が止まったかのような感覚になるドラマ、と言うか京都案内。時には木村文乃が素で発見を喜ぶようなところが楽しくなります。
スーパーで一度で終わらせない、食べ物でも雑貨でも一つ一つにこだわり、お気に入りの店を見つけていく京都の暮らしぶりみたいなものが伝わってきます。もちろん、京都であっても変わってきた部分はたくさんあるのですが、その新しい物も「京都」というイメージの中に取り込んでしまうような大きな包容力みたいなものも感じられます。
昭和人として嬉しくなったのは、茂と旧友の話。「柔道一直線」は、桜木健一と近藤正臣の名前が知られるようになったきっかけのこども向きスポ根ドラマ(1969~1971)。二人の共演はそれ以来半世紀ぶりという、なかなかおじさんの心をくすぐる仕掛けでした。