2024年8月28日水曜日

劇場版 SPEC -天- 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿 (2012)

連続ドラマ(起)、スペシャル・ドラマ(翔)に続くストーリーは、劇場版映画として登場しました。少なくとも映画から見始めるとチンプンカンプンです。必ず最初から鑑賞しましょう。

メインのスタッフは、制作・植田博樹、監督・堤幸彦、脚本・西荻弓絵の鉄壁トリオ。警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係は係長は市柳(でんでん)、野々村(竜雷太)は係長待遇に格下げ。当麻紗綾(戸田恵梨香)、瀬文焚流(加瀬亮)はミイラ化事件を追います。

体制に対抗するスペック・ホルダーのグループは、死んだはずのニノマエ(神木隆之介)がリーダーとなり、温波と冷波を自在に扱うマダム陽&陰(浅野ゆう子)、体を自在に変えられる伊藤淳史(伊藤淳史)を従えて、当麻にも仲間になるように迫ります。

新たに登場する重要キャラクターとしては、瀬文の元恋人で内閣情報調査室の青池里子(栗山千明)と、その娘青池潤(森山樹)がいます。青池里子も未詳らと共にスペック・ホルダーを追跡することになります。

ここでさらに明らかになるのが「御前会議」の存在。古くから日本の政治的判断を裏で操っているグループで、ニノマエは彼らをも支配しようと画策します。そしてニノマエは警視庁長官と青池潤を人質にして山荘にたてこもります。当麻の勝率1%の作戦に賭けるしかない警察は周囲を包囲し、再びニノマエとの対決が始まるのでした。

もう一つ、「ファティマ第三の預言」と呼ばれる重要なキーワードが登場しています。これは1916年にポルトガルのファティマという町で起こったものとされ、バチカンが奇跡として公認している物。聖母マリアが出現し、3つの預言をしたとされています。

第1の預言は「罪を背負った人は地獄に落ち二度と出ることは無い」、第2の預言は「第1次世界大戦の終焉と第2次世界大戦の勃発」、そして第3の預言は秘匿されました。バチカンは1981年に発生した教皇暗殺未遂事件がそれにあたると発表しましたが、預言としての重大性に疑問があるとして、バチカンが公開していない秘密があると言われ続けています。

さらに最後の最後に全身を白い衣装に包んだ謎の人物が登場し、「ファティマ第三の預言」と共にその謎は最終章に託されます。・・・が、最後の最後、当麻が出てきて「結をやると思ったら大間違いだぞ」と言い、瀬文が「欠」と書いた半紙を掲げるのはご愛敬。