今の医学は、病気を治療することから、健康を維持することに目的がシフトしてきています。メタボもその一つ。
新たなセンセーショナルな病気を提唱して話題性だけは満点で、一見、もっともらしい感じがしなくはないのですが、実際には医療費をはじめとする社会保障抑制の元に厚生労働省を中心に国が行っている政策に踊らされている現状があります。
何か、すごい話を始めたなぁ、と思われるかもしれませんが、これが今の医療崩壊の根幹にあることは、間違いのないところで、日本の厚生行政がどこに向いているかが問題なのです。
今日のニュースでは、元タレントの厚生労働大臣さんが社会保障抑制政策を「死にかかっている国民を死なせても借金を払え」と言っているようなものと批判したというニュースがありました。
何やねん、今更。あんた、この1年間近くどうしていたの。メディア受けしやすい話題作りばかりに奔走して、けっきょく国民全体にかかわる問題を棚上げしていたんでしょうに。
もとはといえば、その大臣さんは前の総理大臣だったコイズミさんの腰ぎんちゃくみたいなもんやったでしょうに。そのコイズミさんが、「改革」という名のもとに今の医療費抑制の基礎を作ったんでしょうに。
みんなが痛みを分かち合う改革、って言うても、痛いのは一般の国民だけじゃないですか。自民党をぶっつぶす、って言うても、自民党は何もかわってないじゃないですか。
後期高齢者医療制度がやり玉にあがってきたからって、今頃になってまたもやメディア向け受け狙いみたいにいいこぶっても遅いでしょうが。
1週間前に某なんとかという東大の偉い先生が医療費抑制をやめましょうというような発言をしたとのニュースがありました。いわゆる有識者の代表みたいな人なんでしょうけど、遅すぎるでしょう。
有識者と言われる人たちは、確かに偉いわけですが、99%の大多数の一般国民のように毎日の生活を心配することもなく、ガソリンが高くなろうが、バターが手に入らなかろうが関係ない人たちです。もう怒るのもばかばかしい。あきれるだけ。
特定検診はまったく先行き不詳のまま6月から開始されましたが、いまだに実際のところどうなっているのかよくわからない。まだメディアが注目していないので、大臣も気にしていないようですけど、次はこれでしょう。
メタボに踊らされる国民やメディアは、メタボ以外の病気に関する健康診断がばっさり切り捨てられてしまったことに気がついていません。今や日本人は健康一番、病気にはなれませんから。
大臣発言で、みょうに怒りがふつふつと湧いて、多少我を見失った本日のブログでした。