2008年6月29日日曜日

ゑんがちょ

昭和の舞台作家で評論家だった宇野信夫さんは、しばしば江戸時代からつたわる言葉の誤った使い方を指摘していました。

しだいに時代の変遷の中で言葉に代表される「文化」が変質していくことを嘆いていたわけですが、最近は情報量が肥大化して、さらに伝達の速度もものすごく速くなったため、言葉の変質はもはや止めようがありません。

数年前に使われていた言葉さえ使わなくなり、流行語大賞というのもむしろ「使わなくなった言葉の博物館」という方があっているように思います。そんなですから、自分がこどもの頃によく使った言葉なんて、いまのこどもにはまったく通じないでしょう。

「えんがちょ」というのは、道ばたで犬のウンチを踏んだときになどに「やーい、えんがちょだぁ!!」などと言ってはやし立てるときに使いました。すると踏んだこどもは誰かにさわると「えんがちょ切った」といい、さわられたものはくやしがる。

今から考えるとなんのことだかよくわかりませんが、そうやって普通に使われていたんですよね。「閻魔の庁」が語源という説があるようですが、使っていたこどもにとってはどうでもいいことで、仲間はずれと仲直りをするための効率的な方法の一つだったのかもしれません。

自分が通った小学校の超ローカルな言葉で「ぼんちんまんぱん、ったからったったぁ~」というのがありました。片手を胸の前、もう一方を股の前でグーパーしながらがに股になって、この言葉をいいながら向かってくるのです。内容はけっこう下品なので、あえて解説しませんが、まぁいつの時代にもこういうわけのわからないものが流行るんですよね。

後世に残る必要もありませんが、もしもこのブログを読んでいる方で、これをやっていおじさんがいたら連絡くださいね