2008年6月1日日曜日

とりあえずブログで広告

自分が開業している横浜市都筑区というところは、横浜とは言っても海とはほど遠く港町の風情などはまったくありません。

どちらかというと、東京よりの町で、市営地下鉄グリーンラインが開通してからは、東急田園都市線と東横線で渋谷に出るのが楽、と考えているのは、もともと自分が東京育ち、それも渋谷育ちだからでしょうか。

そんな場所ですが、港北ニュータウンという名称でも呼ばれて昭和の時代から再開発が始まり、平成になって都筑区と独立して近代的な住みたい街となってきて、自分を含めてクリニックもわんさか集まり、活況を呈しています。

患者さんの側からすると、選択肢は多い方がいいわけです。ただインターネットに象徴されるように最近の情報過多傾向は止まるところを知らない勢いで、逆に多すぎる情報は無いのと同じ。患者さんも、どういうときにどこに受診すればいいのか判断に困るということになってきます。

医療機関の広告は厳しく制限されていますし、例えば「腰が痛いとき肩が痛いとき、骨折や傷といった外傷のときはあすなろ整形外科へ」というような広告は出させてもらえません。

写真を使うときも、受付のようにどこの医療機関にも必ずあるものは使えますが、何かの医療機械は有るところと無いところがあるために「均一な医療を提供する国民皆保険制度」の立場から規制されてしまいます。

これはナンセンスでしょう。そう思いません? それぞれの医療機関の特徴を出そうとすれば出そうとするほど禁止されるのでは、患者さんはますますどこに行くか判断できません。街に一軒のクリニックならいざしらず、これだけ狭い範囲に医療機関がひしめき合っていると、それぞれが特徴を出していくことが必要です。

もしも、すべての医療機関がいわゆる「総合診療科」であったら、人口に対して適正な数に規制すべきだと思います。今の医療制度の中では、医療機関は自由競争ができないわけですから。もちろん、それがいいと思っているわけではありません。

医者一人が持っている守備範囲は、現代の膨大な医療情報の中ではオールマイティというわけにはなかなかいきません。自分が医師国家試験の勉強をしている頃、つまり30年近くも前ですら、必要な知識量は戦前の数百倍と言われていました。

遺伝子レベルの急速な学問の発展を考えると、どんなに少なく見ても最近の国家試験はさらに数十倍の知識が必要なのではないかと思ってしまいます。もうすべてを知っているなんてことは人間ワザではありません。そこで、広く浅くでいくか狭く深くで行くか、ある程度選択をする必要があります。

診療所は広く病院は狭くという考え方がありますが、実際には医療制度の崩壊は歯止めが効かなくなっており、病院はいろいろな問題でしだいに機能しなくなっている。

とにかくまずはクリニックへという方向性があっても、クリニックではどうせらちがあかないから最初から大きな病院に行った方がいいや、という考え方も根強くあるわけです。開業医は総合診療科になれといわれても、結局病院への集中につながるだけのような気がします。

もっと基本に立ち返ると、病院と診療所の違いは医者の違いではなく、入院するベッドがあるか無いかの違いだということに政治家さんや役人さんに気がついてもらいたいもんです。もちろん、受診する患者さんの意識改革も必要で、そのためにも医療機関を適切に選択できるような情報公開の仕方を可能にしてもらいたいと考えるわけです。

というわけで、都筑区の整形外科の話。都筑区には整形外科をまっさきに標榜している、つまり専門を宣言している医療機関は自分がわかっているところで次のようなところがあります。

港北整形外科・仲町台さいとう整形外科
センター北根上整形外科医院・木下整形外科
笠井整形外科・えんどう整形外科
あすなろ整形外科クリニック・横浜つづき整形外科
リッツ・クリニック
葛が谷整形外科・野沢整形外科

それぞれに特徴があるわけですが、自分がわかっていることわかっていないことがありますし、たぶん広告制限にもひっかかるかもしれませんから、ここに書くわけにはいきません。

医師会に入っている先生、入っていない先生、整形外科専門医の先生、そうではない先生、スポーツ障害が得意な先生、リウマチが得意な先生(自分?)、骨粗鬆症に詳しい先生、背骨の病気が得意な先生、休日にも診療する先生、往診がてきる先生、在宅中心の先生・・・などなど、特徴はいろいろ。

自分のクリニックは整形外科全般は常識的に広く浅くカバーしているつもりですが、その中で特に得意としている部分自分そのものを知ってもらうために、このブログを書いているわけで、何とか患者さんの医療機関選択の材料にしてもらえればと考えています。

さぁ、6月です。また新たな気持ちでがんばるぞ!!