2010年9月28日火曜日

美しき姫君(草思社)

久しぶりに新刊書籍を読みましたよ。

とは行っても、レオナルド・ダヴィンチの関連書籍ですから、いつもこのブログを読んでいる方には、またかと失笑されてしまいそうですけどね。

1998年のニューヨークのクリスティーズのオークションで19000ドルで落札された絵が、なんとダヴィンチの知られざる真作だったという、もうわくわくするような話についてのノンフィクションなのです。

ダヴィンチ研究の世界的権威が最新テクノロジーを駆使して、さまざまな証拠を見つけ出し10年間の研究の末に2009年に世界的ニュースとして発表されたばかりです。

500年前の時代背景とダヴィンチの当時の画法などの状況証拠だけでなく、絵に残っていた指紋など物理的な証拠も提示して、まるで推理小説の犯人捜しのようにすすめていく内容は、なかなかのスリルでした。

もともとダヴィンチは完成された絵の少ない画家ですから、一つでも確認された作品が増えることは歴史的な意義が大変大きい物です。世界のどこかには、このような埋もれてしまった作品がきっとまだまだあるかもしれません。

自分が生きているうちに、もう一回くらい、こういう話に接してみたい物だと思うのでした。