2013年3月14日木曜日

病診連携の推進

昨日に続いて、今夜も会合に出席しました。

勉強会とか講演会ではなく会合と書いたのは、ちょっと理由があります。今夜の会は、聖マリアンナ医科大学のリウマチ内科とリウマチを専門にする診療所の連携の会で、お互いの顔を合わすことと、連携の方法を検討しようという会。

昨日も書いたように、病診連携を推進する動きは、あの小泉改革から始まったわけで、政治が診療報酬を餌に誘導している政策の一つ。

とはいえ、実際に病院側としても、過密になった診療業務を何とかする打開策として、連携をそれぞれの科の特性を生かして行っていこうと考えるのは必然です。

基本的な考え方としては、関節の痛みがある患者さんが一般の診療所、それはたいてい整形外科診療所かもしれませんが、受診します。そこで、リウマチの可能性が考えられた場合、専門の診療所または大学病院に紹介して確定診断を仰ぎます。

確定診断が出た場合には、通常の治療を開始し、うまくコントロールが付けばいいのですが、なかなかコントロールできなかったり合併症を起こしたりした場合には大学病院にまかせます。大学は落ち着いた場合には、もとの診療所に患者さんを戻し、今後も何かあったときのバックアップをしていく。


ところがいろいろと問題はあって、簡単には問屋がおろさない。

自分が感じているのは、医者の側は意思が統一できたとしても、患者さんの意識はどうかということ。一度大学で診療を受けると、主として安心感から患者さんは医者を簡単には変えたくないと思うのが自然でしょう。逆紹介と言うのは、意外と難しいものです。

また。大学病院というのは、先端の医療技術を実践できる場所であり、単なる診療だけでなく研究という大事な使命があります。ですから、継続的に患者さんを治療して、その成績をまとめて学会などで報告していくことも必要なこと。患者さんを返してばかりでは、なかなかそのあたりの仕事が成果を示せない。

診療所のほうにも、いろいろ問題はあります。診療所によって、何をどこまでできるかはいろいろ。

関節リウマチについていうと・・・

早期に確定診断ができる。診断に使うツールは・・・血液検査、単純レントゲン、MRI検査、CT検査、超音波検査などなどで、そのうち診療所内でできるものと、外注でできるものがあります。

治療を開始するにしても、従来の内服薬だけ、メソトレキサートを使いこなせる、生物学的製剤を使用できる、それは皮下注射のものに限る、あるいは点滴のもの可能。

合併症や副作用のチェックが可能で、それに対しての初期対処が可能かどうか。 場合によっては、より高度の検査や入院加療についての連携先があるかないかなども考慮しないといけません。

過激なことを言うと、整形外科医として恥ずかしい話ですが、これらのリウマチ診療に必要な技術が一つもないような状況で「リウマチ科」を同時に標榜している診療所は山ほどあるんです。それを直接的に批判する事はできません。自分も、整形外科の守備範囲のすべてに精通して、自信を持って診療が行えるわけではありません。

ですから、田園都市リウマチフォーラムの活動は重要なんです。本当にリウマチを専門的に診療ができる診療所のネットワークを作って、知識・技術の均等化をはかり、大学病院との連携を効率的に行えるための下地として根付く必要があるんです。そして、今後は患者さんに対しても、リウマチ専門の診療所をしっかりとアナウンスしていくことが大切。

とにかく、簡単なことではないのですが、今夜の会も少しでも前進して行くための大事な会合です。専門医資格を維持していくための単位がとれる講演会でなくても、しっかりと出席したくなる意味があるものでした。