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2014年9月7日日曜日

三位一体節後第12主日

現世では9月となり、幾分かは涼しくなりましたが、昨日などは湿気も多くて蒸し暑かったですね。キリスト教の教会では、今日の日曜日は三位一体節後第12主日となります。

無宗教の人間からすると、多少イベントがないことには、なかなか興味の持続が難しい。ここらで、この先の暦を少しおさらいしておきましょう。

とりあえず、次の記念日は9月29日、大天使ミカエルの祝日です。その次が10月31日に宗教改革記念日というのがあります。そして11月の第4日曜日まで、三位一体節後が続きます。

11月最後の日曜日、11月30日からいよいよ待降節がはじまります。イエスの誕生日を祝うための準備期間というわけです。

というわけで、まだ丸3か月ほど比較的のんびりと過ごすことができるわけで、今からクリスマスから新年の怒涛の2週間のために、知識を整理しておくのも悪くはありません。

さて、今日のカンタータも3曲残されています。

BWV69a わが魂よ、主を頌めまつれ(1723)
BWV137 主を頌めまつれ、勢威強き栄光の主を(1725)
BWV35 霊と心は驚き惑う(1726)

先週の分は、いずれも比較的強い調子で、「ちゃんと信心しないとだめだぞ」みたいな曲調が多かったのですが、あまり脅かしすぎたと反省したのか、今週はいずれも優雅で慈愛に満ちた感じ。

BWV69aからして、王宮の祝典かと思うような出たしの合奏と、難易度の高そうな技巧的な合唱で始まります。これ番号付けは、バッハが作曲した最後のカンタータとされるBWV69の原曲という意味でaがついている。

BWV69は1748年の市参事会交代式のためのもので、確かにこの雰囲気なら世俗用途への転用はいかにもという感じです。

BWV137は10分ちょっとの短めの曲ですが、これも合唱はかなり難しそう。伴奏も管楽器が入って華やかです。

ライプツィヒにおける、カンタータ年巻の第2年にあたる1724年のものが無いのはめずらしい。楽譜が消失した可能性もありますが、バッハは明確に欠落していることを意識していたと考えられています。

第2年巻は、すべてコーラル・カンタータで埋め尽くすという明確なバッハの意図があり、コーラル・カンタータにこだわっていなかった翌年に、この欠落していた分を埋めるようにBWV137が作られているのです。

BWV35は、オルガンが大活躍するのが印象的。2部構成で、それぞれの冒頭シンフォニアは、完全にオルガン協奏曲です。そして、歌はすべてアルトの独唱のみというのも珍しい。

このシンフォニアは、失われた協奏曲(オーボエ?)が原曲と考えられていて、これがもとになってBWV1059のチェンバロ協奏曲(第8番)が復元されたそうです。