ロッキー山脈の救助隊員であるゲイブ(シルベスター・スタローン)は、遭難した同僚で親友のハル(マイケル・ルーカー)とその恋人の救出に向かうが、恋人を墜落死させてしまい山を去ってしまいました。
1年後、ゲイブは同僚で恋人だったジェシー(ジャニーン・ターナー)を連れに山に戻った時に、ちょうど遭難救助の要請が入りハルが一人で出動。ジェシーはゲイブにハルを助けてあげて欲しいと説得します。実は大量の紙幣を運ぶ財務省の飛行機をハイジャックした一味が、計画に失敗し飛行機が雪山に不時着、紙幣の入った3つのトランクはあちこちに落下させてしまったのでした。
ハルと合流したゲイブが墜落現場に着くと一味のボス、冷血漢のクアレン(ジョン・リスゴー)はハルを人質にしてゲイブにトランクを取りに行けと命令します。しかし、雪崩によって一つ目のトランクを失い、一味はハルを連れて次の目標に向かいました。
ゲイブは心配して山小屋にやって来たジェシーと合流し、一味とは別のルートで二つ目のトランクにたどり着き、中身が欲しければハルを開放しろとメモを残しました。3っつ目のトランクもゲイブに先に奪われてしまったクアレンは、救助に来たヘリコプターを奪い、連絡のため下山途中のジェシーを拉致するのでした。
と、まぁ、ストーリーはシンプルな、いわゆる山岳アクション物です。ところどころで、明らかにスタローン自ら危険なクライミングをしているシーンがあり、アクションスターとしての面目躍如、と言いたいところなんですが・・・
対決シーンになると、場合によっては明らかなスタジオ撮影ですし、雄大な背景が写らない人物の近接撮影が中心になるので、山岳映画というよりは、都会ではないところでのアクションという感じになってしまうのが惜しい。まぁ、しょうがないと言えばそれまでですけど。
全体のテンポは悪くないので、クライム・サスペンスとしてはまぁまぁの出来。ただ、山の中では、そこを知り尽くす救助隊員の方が圧倒的に有利なのに、始終やや後手に回っている感じがもどかしい。ゲイブのトラウマも、最終的には本筋への影響はあまり感じないので、無くても困らない話のように思います。