2023年7月20日木曜日

ホワイトアウト (2009)

南極を舞台にして、南極で初めて殺人事件が起こるというサスペンス映画。監督は「ソードフィッシュ」のドミニク・セナ、主演が「アンダーワールド」のケイト・ベッキンセイルですから、けっこう期待してしまいます。

南極にあるアメリカのアムンゼン基地で、保安官として2年間の勤務を終え3日後に帰ることになっていたキャリー・ステッコ(ケイト・ベッキンセイル)は、氷原に変死体を発見します。身分証から、遺体はアメリカの地質学者、ワイズと判明し、状況から殺されたものと考えられました。ワイスらのキャンプは音信不通で、ロシアのヴォストーク基地からワイズと一緒のキャンプにいたムーニーから、「ここに来ればすべてわかる」と連絡が入ります。


パイロットのデルフィ(コロンバス・ショート)と共にヴォストーク基地に到着したステッコは、ムーニーが殺害されるところに居合わせ、犯人から襲われますが、何とか逃げ延びました。翌朝、あらためて現場に行くと、国連の捜査官と名乗るロバート・プライス(ガブリエル・マクト)に出くわします。

ワイズらのキャンプに行くと、大量の爆薬が準備されていて、地質調査と称して何かを捜索していたことがわかります。三人はその場所に行くと、氷の下に50年前のロシアの飛行機の残骸を発見します。中には、数人の遺体があり、何らかの理由で機内で殺し合いになり墜落したものと推定されました。

ワイズは飛行機が運んでいた物を持ち出し、飛行機で戻る途中で飛行機から突き落とされたのです。アムンゼン基地に戻ると、所長は殺人犯がどこかにいる危険を考え、嵐が迫る基地を閉鎖し全員の退去を決めていました。ステッコの左手の指は凍傷で壊死しているため、医師のフューリー(トム・スケリット)によって切断されます。

飛行記録が消去されていた機のパイロットを探していると、パイロットはムーニーを殺しスコッテを襲った男、ラッセルによって殺害されてしまう。輸送機が飛び立ち、ラッセルも小型機で逃亡しようとしていました。スコッテとプライスは猛吹雪の中、ラッセルと格闘となり倒します。基地に残されたのは、スコッテ、プライス、デルフィ、フューリーの4人となり・・・・

極寒の南極・・・撮影はカナダで行われたようですが、かなり厳しい自然環境の中での映像はなかなかのもの。ストーリーとしては、殺人事件を謎を追いかける警察官の話としてはそれほど目新しい物ではありません。

登場人物の深みを出すために、スコッテの過去のトラウマが、何度かフラッシュバックするのですが、作り手の気持ちはわかるのですが、一度で十分という感じがあります。それより、カットされた映像を見ると、何で突然そうなるのという部分がわかるので、多少編集に難があるように思います。

とりあえず、ケイト・ベッキンセイルのファンには楽しめる映画だと思いますが、魔物とかは出てこないのであしからず。