2023年1月17日火曜日

Anne Sofie von Otter / Sing Offenbach (2002)

ジャック・オッフェンバックと言えば、まぁ、たいていの人が知っているのは「天国と地獄」で、あの運動会の玉入れとかのにぎやかな定番曲。フレンチ・カンカンの女性たちが足を一斉に上げるところなんかを想像してニヤニヤ・・・


オッフエンバックはれっきとした作曲家です。1819年生まれで、もともとはドイツ人なんですけど、ほぼフランスで活躍して、たくさんの歌劇を作りましたが、ほぼフランス語です。

歌劇といいましたが、オペラの定石である悲劇は扱わず、ほとんどが喜劇です。オッフエンバックの歌劇は通常「オペレッタ」と呼ばれます。堅苦しさの残るオペラと違い、気楽さがある小劇場での公演が主体でしたから、風刺も効いて大衆からも大きく支持されました。

このアルバムは、すでに多くの作品で共演してきたマルク・ミンコフスキー指揮で、オッフェンバックの数ある作品の中から、楽し気な曲を集めたもの。

陽気な楽しい曲が、これでもかと出てくるので、とにかく聞いていて楽しくて厭きません。もちろん、超有名バラードの「ホフマンの舟歌」も登場します。最後は「天国と地獄」で賑やかに終幕。

実は、このアルバムをきっかけに、アルバムのメンバーによる本場パリでの公演が行われていて、DVDで見ることが出来ます。

耳で聴くだけでも楽しいのに、目で見ると楽しさ数十倍です。ちょっと値段は高くなりますが、絶対に字幕を見たかったので日本版を買いましたが、内容もわかってみると、一つ一つの場面が理解できて楽しさは数百倍に跳ね上がります。