オッフエンバックはれっきとした作曲家です。1819年生まれで、もともとはドイツ人なんですけど、ほぼフランスで活躍して、たくさんの歌劇を作りましたが、ほぼフランス語です。
歌劇といいましたが、オペラの定石である悲劇は扱わず、ほとんどが喜劇です。オッフエンバックの歌劇は通常「オペレッタ」と呼ばれます。堅苦しさの残るオペラと違い、気楽さがある小劇場での公演が主体でしたから、風刺も効いて大衆からも大きく支持されました。
このアルバムは、すでに多くの作品で共演してきたマルク・ミンコフスキー指揮で、オッフェンバックの数ある作品の中から、楽し気な曲を集めたもの。
陽気な楽しい曲が、これでもかと出てくるので、とにかく聞いていて楽しくて厭きません。もちろん、超有名バラードの「ホフマンの舟歌」も登場します。最後は「天国と地獄」で賑やかに終幕。
実は、このアルバムをきっかけに、アルバムのメンバーによる本場パリでの公演が行われていて、DVDで見ることが出来ます。
耳で聴くだけでも楽しいのに、目で見ると楽しさ数十倍です。ちょっと値段は高くなりますが、絶対に字幕を見たかったので日本版を買いましたが、内容もわかってみると、一つ一つの場面が理解できて楽しさは数百倍に跳ね上がります。