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2023年1月30日月曜日

Paavo Jarvi / Nielsen Complete Symphonies (2009-2013)

カール・ニールセンは、デンマーク出身の作曲家。1865年生まれで、生まれが近いのはリヒャルト・シュトラウス、ドビュッシーなど。デンマークは、一般にはヨーロッパ大陸の北の端という認識ですが、スカンジナビア半島とヨーロッパをつなぐ要衝ですから、通常は北欧四国として扱われます。

デンマークの王立オーケストラでバイオリン奏者としてのキャリアが長いニールセンは、作曲した曲の中心は管弦楽曲。曲調は後年かなり進歩的だったため、堰か膳の評価は必ずしも高いとは言えなかったようです。1931年に66歳で亡くなりましたが、評価が高まったのは60年代以降にレナード・バーンスタインが取り上げてから。

やはり一番人気は6つある交響曲。とは言え、まだまだ全集を録音した指揮者はあまりいない模様。全集として定番は、現状ではブロムシュテットあたりでしょうか。でも、自分のチョイスは、パーヴォ・ヤルヴィ。オーケストラはフランクフルト放送交響楽団で、2009~13年に録音されました。

この組み合わせは、実に相性が良い。ヤルヴィ+フランクフルトのマーラーの全集のビデオ作品がありますが、こちらもなかなか優れもの。これらの作品の頃は主席指揮者だったので、当たり前と言えばそうなんですけど、お互いに敬意をもって接している感じが伝わってきます。

北欧の作曲家は、ロマン派台頭の時期に登場していることもあってか、ドイツ的ではないし、かといってスラブ系の民族色の強い雰囲気とも違う。もちろん、フランスの印象派のムード一色でもないし、やはり独特のメロディとかリズム何だろうと思います。

主張しずぎないので、ちょっと聞くと取り留めのない印象なんですが、どこか力強さを感じることが多く、少なくとも聞きにくい音楽ではありません。

交響曲ならベートーヴェンだ!! とか決めつけないで、詩情豊かな雰囲気のある大曲として、北欧の音楽も是非聞きたいものです。