2023年6月2日金曜日

大怪獣のあとしまつ (2022)

ゴジラでも、ガメラでも・・・はたまたウルトラマン・・・たくさんの怪獣が出てきましたよね。中には、ウルトラマンが宇宙に持って行ってしまったものもありますけど、多くは倒されて物語は終わり。

残った物は・・・怪獣の死体。中には全長100mなんてのもあるわけで、言われてみればその死体はどうなったのか。考えると、後片付けしないといけないよね・・・・

大変だろうなぁ・・・どうすんだよって、いいところに眼を付けた映画がこれ。放送作家から映画監督になった三木聡が監督と脚本。でもって、さぞかしい面白いかと思ったら、う~ん、ちょっともやもやが残りました。

日本を恐怖のどん底に陥れた大怪獣。謎の光によって死んでしまいます。遺された死体を片付ける任務を任されたのは特務隊という、自衛隊や警察とは別の組織。

その特務隊のエースが帯刀アラタ(山田涼介)で、かつて仲間だった雨音正彦(濱田岳)は総理大臣の秘書官、正彦の妻で新のかつての恋人だったユキノ(土屋太鳳)は環境大臣秘書。3年前に不思議な光を追いかけていた三人でしたが、光に包まれたアラタは行方不明、正彦は片脚を失っていました。2年後に姿を現したアラタは、行方不明だった2年間については語りません。

総理大臣(西田敏行)と内閣は、一癖も二癖もある人々で、責任を押し付け合うかと思えば、功を争うばかりでまともな作戦は思いつかない。ついに正彦が主導してミサイルを撃ち込む作戦が開始されますが、それがかえって人身への悪影響を及ぼすことを危惧するアラタは独自の行動を起こすのでした。

まず、風変わりな脇役がこれでもかと登場します。六角精児、眞島秀和、MEGUMI、菊地凛子、染谷翔太、二階堂ふみ、松重豊、オダギリジョーなどなど・・・どのように出てくるか興味がある方は是非本編をご覧ください。

さて、なんでもやもやなのか。基本的にはコメディなんですが、徹底して全員がシリアスな演技をしている。低レベルのおふざけを大真面目でされるので、何か笑うに笑えない。そして、最終的な解決なんですが・・・ネタバレになるので秘密ですが、結局それかという・・・

ただでさえ、あまりに笑えないギャグが矢継ぎ早に出てくるのに、最後を笑いで終わらないと、それまでの1時間45分がただの中身のないドタバタになってしまう。なるほど、そうやって後始末を何とかしたんですねという面白さが消し飛んでしまいました。

まあ、邦画としてはまあまぁなCGとか、一人だけギャグを言わない山田クンの頑張りとかはありますので、ファンの方は見てもいいかもしれません。