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2024年3月1日金曜日

PHEVへの道 46 あらためて再生可能エネルギー


再生可能エネルギー(Renewable Energy)って、そもそも何なん?

今の時代に、ちゃんと勉強していなかったことが悔やまれますが、まだまだ手遅れではありません。車で少しでもCO2削減を目指す意義を理解したからには、ここんとこも少し整理してみます。

大雑把な理解としては、自然から得られるエネルギーで、消費した分よりたくさん補充されるもののこと。このエネルギーを使って発電する場合は、基本的にCO2の排出はないため「クリーン・エネルギー」と言えます。

カーボン・ニュートラルの達成が急務とされる今の地球環境では、再生可能エネルギーの実用化と普及は絶対必要条件と考えられています。今の日本では一次エネルギーの割合は、石油43%、天然ガス23%、石炭22%で、これらの化石燃料だけで何と88%を占めています。しかも、そのほとんどが外国からの輸入に頼っています。

原子力による発電は2011年の福島での事故後、急速に縮小されたので5%弱であり、再生可能エネルギーの利用は急速に拡大していると言ってもわずか7%程度。しかし、自分たちの生活は「省エネ」が定着しているにも関わらず電力需要は増大する一方です。

再生可能エネルギーにはどのようなものがあるのでしょうか。

1. 太陽光発電
1950年代からあり、特殊な半導体に太陽光をあてることで、光エネルギーを電気に変換するもの。比較的費用も少なくなったので、家庭用としても普及しつつあります。

2. 風力発電
風の力で風車を回し、回転運動によって発電機を動かすもの。エネルギーの変換効率は優れていますが、風の強さによって発電量が変化してしまいます。

3. バイオマス・エネルギー
動植物から得られる有機性の資源。木を燃やして暖を取る(熱エネルギーに変換)のと同じで、CO2は排出されるが循環関係にあるのでニュートラルであると考えられています。

4. 太陽熱発電
古くは、たらいに水をはって日が当たる場所において「日向水(ぬるま湯)」として行水などに利用のと同じ。

5. 海洋エネルギー
海面の上下動を利用する波力発電、海水の流れを利用する潮流発電などがあります。

6. 地熱発電
井戸を掘り熱水や蒸気を汲みだして利用するもの。

8. 水力発電
古くからある発電方法で、ダムなどにより巨大な貯水槽を作り、タービンを回す水流をコントロールしながら、安定的に発電を行う。設置できる場所が限定し、また環境破壊にもつながるため、新規の運用は困難。

7. 中小水力発電
大規模なダムを作るわけではなく、水流があるところにその場にあう規模の発電機を設置するもの。

水力、地熱、バイオマスなどは、供給が安定的であり、エネルギーとして使いやすい。太陽光や風力は、発電量が不安定で、不足したり余剰となることもあるので、蓄電などの追加設備が必要となります。

普及するためにはコストも無視できません。風力、地熱などは火力発電よりも高くつきますが比較的安い方です。太陽光、バイオマスなどはまだまだ発電にかかる費用は高額です。現実的な利用を考えると、どんなに優れた方法であっても、限りなく現状の費用に近くなければ空論と同じになってしまいます。

最近は、設置場所が選びやすい海上風力発電などは注目されていて、周囲が海で囲まれている日本の国土では有力な手段となりそうです。自動車を電気で走らせるならば、電気そのものがクリーン・エネルギーから生まれているのが理想ですから、普及促進は大歓迎ですね。