2024年1月12日金曜日

PHEVへの道 14 車で給電


最近のハイブリッド車(HEV)には、アクセサリー・コンセントが標準、またはオプションで設置され、AC100Vで1500Wまでの電化製品を使うことができます。手近なところでは、キャンプ場で電化製品を手軽に使えたりするのは大変便利。また、災害などにより停電の時も、ある程度はしのぐことが可能だったりして安心です。

HEVの場合は、ガソリンでエンジンを動かすことで発電し、ガソリン満タンであれば標準的な一般家庭の5日分程度の電気を供給することが可能です。車から伸ばしたコンセントを利用するので、基本的にはケーブルが届く範囲という制約はありますが、場合によっては家屋の側に家全体に電気をまわせる給電インレットを設置しておくというやり方もあります。

HEVよりPHEV、PHEVよりBEVがより大容量の電池を搭載しているわけですが、PHEVなら6日程度まで若干給電可能時間は増えますし、ガソリンが入手できればさらに延長が可能です。ただし、BEVは発電システムが無いので、3.5日程度で搭載電池を使い切ればそれ以上は無理と言うことも注意が必要です。

PHEV、BEVではさらに究極の給電方法として「V2H」という方法があります。これは「Vehicle to Home」という意味で車から家に給電するという意味です。

V2Hシステムを設置すると、充電方法として使う場合は、通常の普通充電(3kW)の倍のスピード(6kW)が可能となります。また日中に車を走らせない時には、電気代が高い時間帯に車を蓄電池として利用して料金を減らすことに貢献します。当然、停電時にはバックアップ電源として使える。

6kW充電は早くていいんですが、早いと電池寿命に負荷をかけることもあるので、PHEVの場合は満充電命ではないので、わざわざ数十万円かける必要はないように思います。

家屋への給電、蓄電池として機能を重視すると機器だけでも100万円近くかかります。補助金の制度はあるんですが、それでもかなりの出費です。災害時の利点は確かにありますが、災害時はそもそも家の中に入れる保証はないし、断水していたり、家が潰れてしまえば機能しません。まあ、車が無事なら車周囲で電気が使えれば十分ラッキーという感じがします。