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2024年1月22日月曜日

PHEVへの道 21 トヨタ ハリアーPHEVの通信簿


世評的にはBEV、PHEVでは後れを取っているトヨタですが、現時点でPHEVとしてはRAV4と共に人気なのがハリアーです。

初登場は1997年。当時、四駆と言えばオフロードのための車で、頑丈一式のごつい車というイメージが定着していましたが、スタイリッシュな外観でオンロード中心の都会派四駆として登場し、大変に注目されました。初代は3LのV6エンジンまたは2.2L直列4気筒エンジンを搭載した4WDとFFが販売されました。2003年に外観の変更が少ない2代目が登場し、3LのV6エンジンまたは2.4L直列4気筒エンジンを搭載しました。2005年にHEV仕様が登場しましたが、レクサス版ハリアーであるRXが2009年から日本でも発売されたことで廃止が検討され2013年に販売終了。

しかし、ハリアーを単独で扱っていたトヨペット店の強い要望により、大きくデザインを変更した3代目が登場。2.0L直列四気筒DOHCガソリン車、およびそのターボ搭載版、そして2.5LのHEVというラインナップでした。2020年発売の現行4代目からは、全チャンネルでの販売に変わり、エンジンは2Lまたは2.5L、ガソリン車はFFまたは4WD、HEVはFFまたはE-four(電気的4WD)という仕様です。

そして2022年9月についにPHEVが発売されます。エンジンは2.5L直列四気筒、前後モーターを搭載するE-fourになっています。それでは諸元をチェックしましょう。

大きさは、全長・全幅・全高が4740・1855・1660mm、ホイールベースは2690mm、車体重量は1950kgです。気になるWLTCモードでの燃費は20.5km/Lで、電費は160Wh/kmです。搭載電池容量は18.1kWhで、1回の満充電でEV走行できる距離は93kmとなっています。

エンジンの最高出力は130/6000(kW/rpm)、最大トルクは219/3600(Nm/rpm)で、タンク容量は55L。モーターは、前/後で最大出力は134/40kW、最大トルクは270/121Nmとなっています。

大きさとしては三菱アウトランダーとだいたい同じですが、車体重量は50kg少ない。燃費・電費ともにアウトランダーよりも優れていて、RAV4には少し負ける。パワートレインはRAV4と同じで、アウトランダーと比べてエンジンは強力ですが、モーターは前輪が強く後輪は弱い。当然、満タン・満充電で走れる最大距離は1220kmは、RAV4には劣りますが、アウトランダーより200kmも多い。

RAV4がややオフロードに寄せているのに対して、ハリアーはもともと優雅なオンロードSUVという特徴がありますので、内装を中心とした装備の充実度が優れている点が特徴で、価格は620万円。RAV4 PHEVより60万円、アウトランダーより20~120万円ほど高いことになります。

ハリアーという名前にこだわらない、あるいは外観も気にしないというならば、RAV4を選択するのはあり。ただし、ドライバーの居心地を重視するならハリアーが正解です。アウトランダーの上級グレードなら価格差はあまりないので、性能的にハリアーの勝ちかと思いますが、廉価グレードでよければ120万円の価格差は大きなメリットだと思います。