「うる星やつら」や「犬夜叉」と共に高橋留美子の代表作であるマンガが原作です。最強の男を目指す早乙女乱馬は、水がかかると女になってしまうという特異体質で、女の子としてはけっこう強い天道あかねとともにさまざまにトラブルを巻き起こしつつ成長していくというシリーズ。
最近新たなアニメ・シリーズ製作がニュースになり、再び話題になっています。過去に実写化されたのは一度だけで、日本テレビが2011年に2時間枠のスペシャル・ドラマ(正味95分)として放送しました。劇場用映画ではありませんが、原作を知らなくてもわかりやすい作りで評判は悪くありませんでした。
天道早雲(生瀬勝久)の天道道場を受け継ぐ使命を持つのは、早雲の三女、女子高生の天道あかね(新垣結衣)。何事にものんびりとした長女、かすみ(長谷川京子)、キャバレーで働くお金に目が無い次女、なびき(西山茉希)と暮らしています。
そこへ、早雲の旧友、長い修行生活を送っていた早乙女玄馬(古田新太)が息子の乱馬(賀来賢人)を連れて現れます。二人は修行中に呪われた泉に落ちたことで、水を浴びると乱馬は女(夏菜)に、玄馬はパンダになってしまうという特異体質になっていました。元の姿に戻るにはお湯をかぶらないといけないのです。その呪いを消し去り男に戻るためには和風男溺泉を浴びる必要があり、天道早雲が泉の在りかを知っているために戻ってきたのです。
早雲はあかねと乱馬を結婚させると勝手に決めていたことで、最初は反発するあかねでしたが、和風男溺泉を巡ってマダム・カマンベール(田山涼成)率いる謎の組織に襲われ、しだいに乱馬と心を通わせるようになります。しかし、ついに泉の鍵を奪われてしまうのでした。カマンベールは、いわゆる「おかま」の組織で、世の中の女をすべて男に変えてしまおうという野望を持っていたのです。
あかねにちょっかいを出す先輩に永山絢斗、天道家を見守る小乃東風に谷原章介などが出演していますが、若い俳優さんたちについてはなかなか初々しい場面がたくさんあって楽しめます。特に女乱馬の夏菜がなかなか頑張っていると思いました。
テレビ用ですから、低予算で特殊効果はかなり貧弱ですが、まぁ、最低限のところは抑えているので、ぎりぎり許せる範囲です。せっかくですから、そのまま劇場版とかも作れば面白かったかもしれませんね。