2024年7月1日月曜日

ルパン三世 (2014)

世界的にも人気のあるマンガ、モンキー・パンチ作の「ルパン三世」の実写版映画。監督はアクション系が得意の北村龍平で、オリジナル・ストーリーの脚本を担当したのは監督とプロデューサーでもある山本又一朗。

原作を雰囲気を忠実に描き出したアニメが有名だけに、どう作っても実写版ともなれば違和感を持たれるのは承知の上で、世界に通用するように国際色豊かに企画された作品になっている・・・のですが、それが予想通り何ともゴチャゴチャ感満載で、どちらかというと低評価の方が多いことで落ち着いています。

配役はなかなかうまい。ルパン三世の小栗旬、次元大介の玉山鉄二、石川五右衛門の綾野剛にというメイン・キャラは見事にはまっている。これはアニメ・ファンからもある程度は受け入れられそうな感じがします。

浅野忠信の銭形警部も悪くはありませんが、問題は峰不二子の黒木メイサ。ルパンを翻弄する美女という役柄で、おそらくファン一人一人がいろいろなイメージを持っていて、誰が演じても賛同を得られるのは難しそうなところ。黒木メイサでは、グラマラス感とかセクシー感という意味では、やや物足りないというのは、おじさんの感想です。

ルパン、次元、五右衛門、不二子、さらに泥棒仲間が加わって、ルパンらが慕う大泥棒の敵討で、敵の要塞に突入してお宝を奪取するというのがあらすじ。ストーリーがごちゃごちゃしていて、詳しく書き出したらきりが無い展開です。

その中で、いかにもルパンらしいカッコよさとユーモアがてんこ盛りになっているわけですが、ただ国際色を意識し過ぎて大多数の方は前半で寝落ちしてしまうかもしれません。

映画が始まってまず最初のかっこいいシーンはルパンから・・・と思ったら、峰不二子と後は誰?これという連中が登場。どうやら、不二子以外は後からルパン一味に参加するということらしく、銭形もまだルパンとは面識がないらしい。まずはルパンとその仲間が実写だと、こんだけカッコよいというところを見たいと言う出鼻をくじかれる。

そして、外国人俳優多数登場で、台詞が日本語、英語、中国語を中心に飛び交うため、いちいち字幕のお世話にならざるを得ないというところも、入り込みにくくする要因になっている。ルパンでさえ日本語になったり英語になったりなので、大変疲れます。

そんなわけで、役者さんたちはご苦労様でしたが、映画としては???という感じは否めません。