人気漫画家の北条司が「キャッツ・アイ」に続いてヒットさせた作品で、連載は1985年に始まったので、もうけっこう古い。実写化は香港、フランスなどで行われていますが、本家日本では初めてで、今や飛ぶ鳥を落とすNETFLIXが製作しました。監督は「キサラギ」の佐藤祐市です。
町の始末屋として、裏社会で活動する冴羽獠(鈴木亮平)は、相棒の元刑事の槇村秀幸(安藤政信)と今日も行方不明の妹を探してほしいという依頼の調査をしていました。見つけ出した捜索対象のコスプレイヤーのくるみ(華村あすか)は、冴羽が驚くような身体能力で逃げ出してしまいます。その頃、街では人並外れて狂暴化した人間による事件が多発し、それらの犯人はその数日後にも死んでしまうのです。
槇村は過去の因縁で狂暴化に関する薬を調査していましたが、狂暴化した人間に殺されてしまいます。種村の妹の香(森田望智)は、冴羽に兄の仇を討ってくれと頼み込みます。はじめは相手にしなかった冴羽でしたが、その熱心さに行動を共にするようになります。
くるみをやっと探し出しますが、彼女はローレ化粧品に拉致され狂暴化薬、エンジェルダストの実験台の一人だったのです。彼らは、エンジェルダストを使用しても死なないくるみの血清か必要だったのです。
ローレを操っているのは国際的犯罪組織ユニオン・テオーベで、冴羽と香はエンジェルダストの実験を行っているローレの地下要塞に乗り込んでいくのでした。
裏社会の情報交換をする女刑事に木村文乃、その上司に杉本哲太、ユニオンの幹部に迫田孝也、裏社会のボスの一人に橋爪功などが登場します。
一番の見所は、カメレオン俳優とも呼ばれる鈴木亮平の見事なまでのはじけっぷりです。鈴木亮平が世に知られるきっかけになった「変態仮面」を彷彿とさせるような、下品なバカ騒ぎっぷりには驚かされます。女と見ればデレデレしっぱなしの冴羽獠のキャラクターがしっかり再現されいました。
かなり知られた漫画で、アニメ化もとっくにされているので、実写化ともなると固定したイメージが出来上がっていますが、おおむねファンからも高評価されているようです。冴羽と香がチームを組むことになるきっかけを描いているので、今後、シリーズ化される可能性に期待です。
注) 4月に公開されたばかりなので、紹介しているBlurayはおそらく中国製で正規品ではありません