2024年7月7日日曜日

キューティハニー (2004)

もともと永井豪のマンガが原作。永井豪と言えば、「ハレンチ学園」で純粋な心を持つ我々小学生にHな気持ちを植え付け、「マジンガーZ」で勇気を鼓舞したわけです。その両者を合わせたような、ちよっとエロい美少女キャラが悪者に立ち向かうというのが「キューティハニー」です。

2004年に実写映画化されたわけですが、何と監督が「エヴァンゲリオン」の庵野秀明。アニメの主題歌を今風にリメイクして歌った倖田來未も人気となり、話題性は十分でした・・・が、さすがにはっちゃけたノリについていける観客は多くはなかったようで、興行的には失敗し制作会社は倒産しています。

悪の組織、シスター・ジル(篠井英介)が率いるパンサークロー。その四天王がブラック・クロー(及川光博)、ゴールド・クロー(片桐はいり)、コバルト・クロー(小日向しえ)、スカーレット・クロー(新谷真弓)の四人です。彼らは、貴金属を大量に強奪、若い女性を大勢誘拐し、そして宇津木博士(京本政樹)を拉致しました。

宇津木博士の姪、如月ハニー(佐藤江梨子)は叔父様を救うべく、大量のおにぎりを食べてエネルギーを蓄えると愛の戦士キューティ・ハニーに変身し、博士を救出します。それを見ていた警視庁の秋夏子警部(市川実日子)は、ハニーの謎を探るべく追跡し、新聞記者の早見清児(村上淳)はパンサークローの情報と引き換えにハニーに密着取材を申し出ます。

実はハニーの父、如月博士はパンクローの手によって殺されていたのです。清児は
ハニーに、その力は復讐のためにあるわけではないと話しますが、次々と襲い掛かるパンサークローにハニーの心は燃えていたのです。

・・・って、まぁ、ストーリー的にはよくある「戦隊物」的な展開で、当然正義は勝つわけですが、主人公が最後に愛の力を使うと言うのが多少違うかもしれません(微々たるものですけど)。

実写化にあたっては、マンガ的になるようにコマ撮りした絵をつなげるパラパラ漫画みたいな手法が多用されていて、監督の工夫と褒めたいところですが、アクションとしては嘘くささが目立ってしまい、サトエリのファンという方以外にはあまり響かないように思います。

やはりこの手のマンガの実写化というのは、原作に寄せすぎればつまらないし、かといって離れすぎても嘘っぽさが際立つと言う、映画人泣かせというところのようです。にもかかわらず、2007年にはテレビドラマ版(原幹恵主演)が作られ、2016年には再度映画化(西内まりや主演)されているというのは、一定のコアなファンがいるということでしょうか。