2024年7月30日火曜日

リトル・マエストラ (2012)

「ギャルバサラ(2011)」に次ぐ有村架純主演第2作目で、(おそらく)十代最後の映画。原作はいずみ♡組によるマンガで、監督は雑賀俊郎、脚本は坂口理子です。基本的には予定調和で進むような、起承転結がはっきりしたわかりやすい映画。

石川県の過疎化が進む小さな漁村の話。町には漁師たちを中心とした、お世辞にも上手とは言えないオーケストラがあります。アマチュア・コンクールを目指していましたが、指揮者が急逝したため、指揮者の自慢の孫娘、吉川美咲(有村架純)に急遽代役をお願いすることにしました。

都会からやってきた美咲を迎えに行った第1バイオリンの三村みどり(釈由美子)は、美咲のバリバリのギャル姿に驚きますが、話を聞いた美咲は急遽真面目な女子高生に姿を変え、とりあえずそれらしく振舞うのです。

オケのメンバーには、そろそろ船を出すのも終わりかなと考えているトロンボーンの源次(蟹江恵三)、源次とは喧嘩仲間の岩雄(篠井英介)、岩雄の孫で病気のため好きなバスケットをできないチェロの正也(上遠野太洸)、娘が東京に出て行ってしまうフルートの洋子(筒井真理子)、耳が遠いティンパニーのタツ爺(前田吟)などがいて、それぞれいろいろな想いを背負っていました。

ところが、美咲は実は「天才少女指揮者」ではなく、高校の吹奏楽部の指揮者で、部員との折り合いが悪く嫌われている存在であることがわかってしまい、売り言葉に買い言葉で美咲もメンバーにこんなオケじゃ意味が無いと言ってしまい、オケはバラバラになってしまうのでした。

しかし、タツ爺に演奏するメンバーの事も考えないと音楽は成り立たないんじゃないかと言われ、あらためて楽譜という手紙を一人一人に届けることで、もう一度やり直したいと考えるようになるのです。

でもって、再び一致団結するのですが、大事な時にあーなって、こーなって、そして、感動のフィナーレ・・・という具合で、もう誰もがだいたい想像する通りなんで、ストーリーは問題ないです。可愛い最強の有村架純を楽しめば十分です。