夏季臨時休診

夏季臨時休診のお知らせ 8月14日(金)~8月19日(水)臨時休診します。

2021年11月14日日曜日

ワンダー・ウーマン (2017)

DCエクステンデッド・ユニバースの構想の下に「スーサイド・スクワッド」の次に作られた作品。ワンダー・ウーマンは、すでに皆が知っているものとして「バットマン VS スーパーマン」に映画初登場をしていましたが、本作で主役としてその出自が詳細に語られます。

昭和おやじとしては、やはり1975~79年(日本では1977~81年)に放送されたリンダ・カーター主演のテレビ・ドラマが圧倒的に馴染み深い。星条旗を思わせる露出度の高いユニフォームと華麗なアクションに拍手喝采したものです。


神々の世界で、全能の神ゼウスは自分たちの姿に似せて神々に使える「人間」を作りますが、ゼウスの息子、軍神アレスは人間を堕落させ敵対させ人間は戦に明け暮れるようになりました。ゼウスは女族のアマゾンを作り、愛を満たすことで何とか平和を保ちます。

しかしアマゾンの長、ヒッポリタ女王(コニー・ニールセン)は人間からの奴隷のような扱いに立ち上がり、神々もアマゾンに加勢しました。この機に乗じて、アレスは神々を倒しますが、ゼウスによって退けられます。アマゾンはアレスに見つからないようにセミッシラ島の隔絶した世界を与えられ、日々戦いの訓練を怠ることなく暮らしていたのです。

ヒッポリタ女王が粘土をこねてこどもの形を作り、ゼウスが命を吹き込んで生まれたのがダイアナ、後のワンダー・ウーマン(ガル・ガドット)です。女王はダイアナが戦いに巻き込まれることを恐れ、戦闘術を覚えることを禁止していましたが、女王の妹、アンティオペ将軍(ロビン・ライト)は、ダイアナの素質を見抜き様々な訓練を施しました。

さて、外の時代は第一次世界大戦の時代。外界と隔たてるバリアを突き破って、一機の戦闘機がアマゾンたちの島の沖合に墜落します。目撃したダイアナは、操縦していたスティーブ・トレバー(クリス・パイン)を救出しますが、彼を追ってドイツ軍船隊もバリアの中に出現。剣と弓が武器のアマゾン戦士と銃器を持つドイツ兵との間で激しい戦闘になりますが、アンティオペはダイアナをかばい命を落とします。

それでもアマゾンは驚異的な戦闘力でドイツ軍を撃退。トレバーは、アメリカのスパイとしてドイツの大量虐殺兵器の情報を奪取して逃げる途中だったこと、この戦争が世界中でたくさんの悲劇をうんでいることを説明します。この戦争にアレスが関わっているに違いないと考えるダイアナは、女王の静止を振り切ってトレバーと共に外の世界に旅立ちます。

ロンドンに着いて、外界を知らないダイアナは、ややトンチンカンな行動で、映画的にはちょっと息抜きタイム。トレバーは、ドイツの好戦的なルーデンドルフ総監の指示でガス兵器を開発するドクター・ポイズンことイザベル・マル博士(エレナ・アナヤ)のノートを証拠として連合国軍会議に提出しますが、休戦・講和を優先する指導者に相手にされません。

トレバーは仲間を集めルーデンドルフの秘密基地に乗り込み、ダイアナはアレスの化身と思っていたルーデンドルフを倒しますが、それでも戦争が終わる気配が無い。そこにトレバーのパトロンであるパトリック卿が姿を現し、真のアレスの姿を見せます。アレスは、ダイアナは実はゼウスとヒッポリタの間に生まれたことを告げ、共に救う価値のない人間を滅ぼそうと提案するのです。

毒ガス兵器を満載した爆撃機がロンドンに向けて離陸しようとしたため、トレバーは一人爆撃機に飛び乗り、そして機を自爆させるのです。ダイアナは、今一度、世界を救う決意を新たにしアレスに立ち向かっていくのでした。

女性アクション物では、どうしても美とある程度のエロディシズムを前面に押し出す作品が多い中で、この映画は露出度の多いコスチュームにもかかわらず、それをあまり売りにしている感じがありません。これは何といっても監督である、パティ・ジェンキンスが女性であるということと無関係ではないようです。

ワンターウーマンの容姿を美しく見せることは当然ですが、それよりもアクションそのものの美しさに重点を置いた見せ方をしています。そして、戦争を通して、単純に勝者が善で敗者が悪とは決められない偉大な矛盾を再確認し、争いをやめられない人間の性みたいなものを見せつけるのは女性ならではの視点なのかもしれません。

バットマンからスーパーマンに続くリブート・シリーズは、ダークな色合いと雰囲気が支配していたので、この映画もお気楽なアクション物ではありませんが、多少明るさを取り戻した感じがあり悪い出来ではないようです。実際、興行的にも成功し批評的にも好感を持たれた結果になっています。

DCエクステンデッド・ユニバースでは、多くのヒーローを同じ世界観の中に登場させることで、空間的・時間的な連続性を持たせようという企画でしたが、そこにこだわり過ぎてかえってあちこちに無理が生じていました。この作品では、ストーリーとしては他と独立した内容で高い評価を得たことで、今後は直接的なストーリーの絡みは意識しない方針に変更されています。


2021年11月13日土曜日

紅葉はオワコン


オワコン・・・は、最近ネットでよく使われる言葉で、「終わりそうなコンテンツ」、あるいは「終わって欲しいコンテンツ」などの略と言われていて、ブームが去った的な意味合い。

街中の紅葉は、雑然とした都会の中でも四季を感じる楽しみの一つなんですが、ここ数年は美しい紅葉を見かけなくなったきがします。

なんでだろう?

自分の勝手な想像ですけど、夏が暑すぎるのが原因じゃないかと・・・

樹木が暑すぎて勢いを失い、紅葉しても葉がすぐ枯れてしまい、落葉もほぼ同時に起こっている感じがします。

都会の中では「紅葉」はオワコンということなのかも・・・

2021年11月12日金曜日

見え始めた光


昨日書いたように、今や古いISDN回線からやっと光回線への変更に着手したわけですが、それが可能かどうかの調査と準備工事が昨日午後にありました。

一応、サーバー室という名称の2畳ないくらいの小部屋がありまして、そこに配電盤やら、ネット環境のルーター類、電話の交換機、レントゲン画像サーバー機器、ケーブルテレビのモデムなどなどが置かれています。

床に約50cm四方の蓋がありまして、開院以来開けたことも無かったのですが、NTTの担当者の方が「ここだな」というなりパカって開けちゃった。それがこの写真。

小さなクリニックですが、様々な配線がここに集まっているわけで、何が何だか素人にはよくわかりません。エレベータホールの配電盤に行った担当者の方が、ケーブルが見えたら教えてというので、じっと見ていたら・・・

オレンジのホースからガサゴソと音がしてケーブルが出てきました。出てきましたよ~、と教えると向こうからもOKでぇ~すと返事。その後もガチャガチャと1時間くらいかけて準備作業は終了したようです。

光が見え始めました。本工事は来月になります。

2021年11月11日木曜日

ISDN


ISDN・・・って、今時知らない人も多いかもしれませんが、Integrated Service Digital Network の略で、20世紀末に一般化したすべてデジタル化された電話回線のこと。

もともと音声通話のための電話回線は当然アナログ信号を送っていたわけで、昔々のパソコン通信をする時は、デジタル信号をモデムを通してアナログ化して送っていました。あの、ピー〇×◆※□◆・・・という音がする奴です。アナログ・モデムだと通信速度は、90年代に一般向けで14.4kbpsが一般普及したように思います。

これがISDNになると、信号の授受の際の基本速度は64kbpsとなり、2つのチャンネルを利用すると倍の128kbpsになるという驚異のスピードが出せました。CMでも「ろくよん、ろくよん、いちにっぱ」と宣伝していましたよね。

通信速度だけでも、めっちゃ早いと思いましたし、音声電話にしてもデジタルで番号を送れたり一つの回線で複数の番号を使えたりと便利なことだらけ・・・でしたが、時代の変化はハードの進化を軽く追い越して、今やISDNは化石のような扱い。文字だけ送るデータ量くらいはいいとしても、画像やまして動画を送るとなると、ISDNはとてもとてもまともに使えなくなってしまいました。

今や携帯も5Gの時代で、通信速度は最大で3.4Gbpsです。64kbpsは64,000 bits/secですが、3.4Gbpsは3400,000,000 bits/sec なので約5万3千倍の通信速度です。21世紀以降しだいに普及してきた光通信技術は、さらにすごくて最大10Gbps、つまり5Gの3倍の速度を誇ります。

自宅の通信環境は、長らくISDNを使っていましたが、もう10年くらい前からはケーブルテレビの光通信を利用して、電話もインターネットも統合してます。クリニックはというと・・・実は今でもISDN。診療報酬請求をオンラインで行うのに機密性が要求されるので、オープンなインターネット環境は使えません。

さて、巷で話題になっているマイナンバーカードが保険証の代わりなる・・・という話。保険証やマイナンバーカードをスキャンして、即座にオンラインで照合するシステムが開始されました。これは画像データのやり取りが必要になるため、ISDNではとてもやっていられない。

ISDNは2024年には廃止になることも決まっていますので、まずはこの回線見直し、つまり光通信への変更が必要になるんですね。これが簡単そうでなかなか大変で、運営の基幹システムの変更なので、あちこちいろいろなところの手配をしないといけません。

というわけで、現在保険証のオンライン認証システムは、来年春までには導入できるよう準備中ということで・・・よろしくお願いします。


2021年11月10日水曜日

スーサイド・スクワッド (2016)

DCエクステンデッド・ユニバースに数えられる映画で、本当は「バットマン vs スーパーマン」の後、「ジャスティス・リーグ」よりは前の時期の話。スーパーマンとバットマンがメインだと思えばスピンオフ的なダーク・アクション・コメディという位置づけ。


人気シリーズになった「ワイルド・スピード」なども手掛けたデヴィッド・エアーが監督・脚本を担当し、製作総指揮にはザック・スナイダーも加わっています。

スーパーマンが死んで、またメタヒューマンが現れて騒動になった時どう対処するか・・・ってんで、アマンダ・ウォーラー(ヴィオラ・デイヴィス)という黒人女性のかなり冷酷な政府高官が、密かに組織したのが「スーサイド・スクワット」でした。バットマンらが捕えた極悪人の首にナノ爆弾を仕込んで、言うこと聞かないと爆発させちゃうぞということ。

選ばれたのは、百発百中のスナイパーのデッドショット(ウィル・スミス)、ジョーカーの愛人でぷっつん娘のハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)、ブーメランを武器にする強盗キャプテン・ブーメラン(ジェイ・コートニー)、炎を体から自由に放射できるエル・ディアブロ(ジェイ・ヘルナンデス)、爬虫類のような皮膚で地下水道を根城にするキラー・クロック(アドウェール・アキノエ=アグバエ)、縄使いのスリップノット(アダム・ビーチ)らでした。それぞれに、うまいこと単なる悪党で済まされない、十分に同情を引くような過去があったりします。

考古学者のジューン・ムーンは、発掘した魔女エンチャントレス(カーラ・デルヴィーニュ)に憑依されてしまい、エンチャントレスの姿の時にウォーラーに心臓を取られてしまい言いなりに利用されていました。監視についたリック・フラッグ大佐(ヨエル・キナマン)はジューンに恋してしまい、何とかジューンを助けたくてしょうがない。

エンチャントレスはジューンを体内に監禁し、弟のインキュバスを復活させ人類を滅ぼして暗黒の世界を作ろうとします。フラッグはスーサイド・スクワッドを率いて、エンチャントレスが支配する地域から脱出できなくなったウォーラーを救助する任務につきます。フラッグの護衛として日本刀の使い手カタナ(福原かれん)も部隊に加わります。

スプリットノットは、仕込まれた爆弾なんてはったりだろうと逃亡を企て爆死する。途中で、ジョーカー(ジャレッド・レト)がハーレイ・クインを救い出そうとしたりしますが失敗。結局、彼らはエンチャントレスと対峙することになるのです。

基本的に極悪人たちですが、それぞれの価値観の中での信義みたいなものがあって、けっこう応援したくなる構成はうまい。一番おいしいところを持っていくのはウィル・スミス。冷酷な暗殺者なのに、娘にだけはめっぽう弱い。何かにつけて娘と合わすと条件を出されると嫌とは言えないところが憎めない。

そして、ハーレイ・クインとジョーカーの馴れ初めと、ほとんど本気になることがないジョーカーが惚れてしまうまでの物語が面白い。可愛いけど頭がおかしい女と言われている割には、ハーレイ・クインの戦闘能力もバカにならない。

まぁ、お気楽な映画としてはそれなりというところなんですが、評判はすこぶる悪い。この後にハーレイ・クイン単独の映画があって、そちらは上々なんですが。またこの夏に続編もやってました。最後にウォーラーがブルース・ウェインに政府が把握しているメタヒューマンの極秘ファイルを渡す場面があり、これがジャスティス・リーグ結成につながるという流れになっています。

2021年11月9日火曜日

ジャスティス・リーグ ザック・スナイダー・カット (2021)

始まりからして違う。劇場版は、ほのぼのとしたこどもによるスーパーマンへのインタヴュー映像から始まりましたが、こちらは前作のクライマックス、スーパーマンとドゥームス・デイの戦いでスーパーマン死すの緊張感のある場面からです。続いてサイボーグの部屋に置かれていた立方体が揺れ始めるのです。さらに海底のアトランティス、アマゾンでも同様に立方体が光り震えます。

パート1 諦めろ、バットマン
ブルース・ウェインは冬山を超えて北の海辺の町で、人々を細々と助けているアーサー・カーリー、正体はアクアマンに会いに行きました。ウェインはカーリーに敵が来るので一緒に戦ってほしいと頼みますが、孤独が好きで誰にも借りは無いと断られます。クラーク・ケントの母、マーサは住み慣れた家を売りに出し引っ越し、ロイス・レインは敏腕新聞記者とは程遠く、スーパーマンの死んだ場所に毎日通うだけの日々を過ごしていました。

ヨーロッパではテロ組織が人質を取って爆弾テロを起こそうとするのを、ダイアナ・プリンスことワンダー・ウーマンの活躍により未然に防ぎました。ワンター・ウーマンの故郷、アマゾンでは数千年守り続けてきた立方体、マザーボックスを手に入れるためステッペンウルフが襲撃します。ダイアナの母、ヒッポリタ女王(コニー・ニールセン)を筆頭に戦うもののマザーボックスは奪われてしまう。

パート2 ヒーローの時代
サイラス博士が勤務する、クリプトンの宇宙船を格納するSTAR研究所がステッペンウルフの兵士パラデーモンに荒らされ、職員が誘拐されました。ヒッポリタはダイアナに知らせるため警告の炎の矢を射て、ダイアナは3つのマザーボックスが狙われることをしります。ステッペンウルフはロシアの廃炉になった原子炉を拠点に、マザーボックスを使って地球を支配した後、より強大な存在であるダークサイドにこの世界を捧げ、過去の自分の過ちを許してもらおうと考えていたのです。

ダイアナはウェインのもとを訪れ今回の敵について説明します。大昔に、征服のために別世界からやって来たのがダークサイドでしたが、3つのマザーボックスを融合させ強力な力を持つユニティを発動する直前に、別々に戦っていた人間、アマゾン、アトランティスは共闘し、マザーボックスの奪取に成功しました。そしてそれぞれがマザーボックスをひとつずつ厳重に保管することになったのです。

パート3 最愛の母 最愛の息子
大学で有望なアメフト選手だったビクター・ストーンは、交通事故により運転していた母と共に死亡します。父親のサイラス博士は、息子だけでも何とか救おうと、ラボで保管していたマザーボックスの力によってビクターをサイボーグとして再生し、デジタルな信号のあらゆるものを簡単に操ることを可能としました。ビクターは、ダイアナと話をしますが拒絶し、マザーボックスを自分の墓に隠しました。

バリー・アレン(エズラ・ミラー)の父親は妻殺しの罪で収監されており、バリーはたびたび面会に訪れますが、父親は自分が重荷になって定職につかない息子を心配します。バリーは大学生の時、実験中の事故により超高速の能力を手に入れ、フラッシュとして少しずつ町の平和に貢献していました。孤独だったバリーは、ウェインの誘いに二つ返事で仲間入りを承諾するのでした。

もう一つのマザーボックスがアトランティスにあることを知ったステッペンウルフは、襲撃して手に入れますが、アクアマンは間に合いません。女王に捨てられ憎んでいたアクアマンでしたが、マザーボックス守護者であるメラ(アンバー・ハード)に、捨てたのはダークサイドから守るためであり、今度はあなたが戦う番だと諭されます。

パート4 チェンジ・マシン
サイラス博士も誘拐されたためサイボーグも仲間になり、4人はSTAR研究所の職員が監禁された換気口施設に向かいます。人質救出には成功したものの、ステッペンウルフには逃げられてしまう。その際洪水に巻き込まれますが、アクアマンに助けられ彼も仲間に入るのでした。

ビクターは、隠していたマザーボックスを仲間に見せ、自分がサイボーグとして再生されたことから、これは物質の再構築をする力があると話します。彼らは勝利にはスーパーマンが必要であることで意見が一致し、スーパーマンの蘇生を試みることにするのでした。いまだに仕事に戻れないロイスのもとをマーサが訪れ、自分を取り戻すように話しますが、実は普段は国務長官の姿をしている火星出身のマーシャン・マンハンターの変身した姿でした。

パート5 王家の家来
バットマンらはクラーク・ケントの棺を掘り返し、STAR研究所に向かいます。クリプトン宇宙船のチェンバーに遺体を沈め、フラッシュの光速移動で発生する電流によってマザーボックスを起動します。蘇ったスーパーマンは、記憶が混乱しており、バットマンらを敵とみなし攻撃してくるのでした。しかしロイスの説得で攻撃をやめ、ロイスを抱えて飛んで行ってしまいます。

マザーボックスを起動したことでその位置がわかってしまい、ステッペンウルフがやってきます。サイラス博士は、特殊レーザーを当ててエネルギー熱量を増加させ探知しやすくしますが、その反動で亡くなってしまいます。ステッペンウルフは「終わりの始まりだ」と言い残し最後のマザーボックスを持って消えました。ビクターは、父親を救えなかったことで涙し、復讐を誓うのです。

パート6 暗い何か
ロシアの廃炉になった原子炉にマザーボックスを確認したバットマンらは、外部からのマザーボックスの分離は無理と考えますが、ビクターが危険を承知で自ら内部に接続しコントロールすると言い出します。クラークは実家に戻ると完全に記憶を回復し、ロイスとマーサを抱きしめます。そしてチェンバーで、改めて自分の存在理由を再確認するとスーパーマンとして飛び立ちます。

バットマンは飛行艇で攻撃をかけステッペンウルフの基地のシールドを破壊します。ワンター・ウーマンらも突撃し、決戦の幕が切って落とされました。

あらすじを追うだけで長くなってしまいましたが、何しろ4時間あるんです。そりゃ、長くなるわ。基本的なストーリーは劇場版と同じですが、長いのはそれなりの意味があって、2時間では描き切れない、登場人物たちの内面に時間をたっぷりとってあります。

一番はビクターと父親の関係。仕事一筋で過程を顧みなかった父親は、多くの後悔を持っています。それが息子をサイボーグとして蘇生することにつながるのですが、そういう体になったことでさらに父親を憎むようになる。しかし、お仕着せがましくない程度にビクターがしだいに父親を理解していく過程はなかなかうまい。

バリーと父親の関係、アクアマンすらも家族内の断絶を抱えている。スーパーマンも含めて、家族の再生という裏テーマが見えてきます。こちらを見てしまうと、劇場版のつまらない笑いを取ろうとするシーンなどは、まったく不要な存在であることがわかる。これは劇場版を、急なスナイダーの降板の後を継いだジェス・ウェドンの責任ではありません。たったの数か月で会社の意向に沿ってよくまとめ上げたというべきでしょう。

そもそも、スナイダーが手を付けた時点で前後2部作の4時間くらいを想定して撮影を進めていたもので、劇場公開版があまりに評判が悪かったために、ファンの間でスナイダーのオリジナルの構想をもとにした版が見たいという意見が噴出し制作会社を動かしました。そして、実際この盤はネット公開されたのですが、同じ原作のまったく違う映画を見せられたかのような印象になります。

スーパーマンについては、劇場版では青いスーツに真っ赤なマントのお馴染みのいで立ちで登場しましたが、スナイダー・カットでは、なんとスーツもマントも黒。ステッペンウルフの倒され方もまったく違う。さらに話題をさらったのが、比較的長めのエピローグ。

劇場版でも、エンドロールの後にレックス・ルーサーJr.が脱獄して、さぁこれからどうなる? という短いエピローグがあった。スナイダー・カットでは、これに続きがあって、マーシャン・マンハンターがウェインのもとを訪れこれからは自分も協力すると言います。

さらに、ステッペンウルフの失敗により、ついにダークサイドが自ら地球侵攻をかけるようです。しかも、アクアマンは死んでメラがリーグに加わり、バットマンの失策でロイスが死んでスーパーマンは闇に墜ちているらしい。さらに驚くべきことにジョーカーがリーグに加わっている。

本編の中でも、未来からバットマンに警告しに来るフラッシュが登場したり、ロイスが未来の鍵だというセリフがあったりして、どうやらスナイダー監督は、今後2作分くらいの構想の伏線を織り込んでいるようです。ただし、制作会社は興行不振により、このシリーズの今後の発展については計画は白紙撤回したようなので、実現の可能性は今のところありません。

ちなみに、日本版は例によって高価ですが、US版は日本語字幕付きで千数百円で手に入ります。自分は必要ありませんけど、吹き替えもついてます。

2021年11月8日月曜日

ジャスティス・リーグ (2017)

さてさて、ジャスティス・リーグです。前作はやらかした感が残った出映えでしたが、今作では完璧な悪役一人に対して、スーパー・ヒーロー戦隊が立ち向かうという、大変わかりやすい話。監督はシリーズお馴染みのザック・スナイダー・・・なんですが、ちょっと問題が起こった。


撮影がほぼ終了していた2017年3月にスナイダー監督の娘が急逝したため、5月に監督を降板するということになりました。急遽、マーベリック作品でお馴染みのジョス・ウェドンが残りの仕事を引き継ぎ、制作会社の意向で2時間にまとめ上げました。そのため、大勢の新しいヒーローが登場するものの、十分に描かれているとは言い難く、評判はあまりよくありませんでした。

スーパーマンが死んで数か月、昆虫のような飛行怪人が町に出没するようになり、バットマン(ベン・アフレック)は何かの異変の始まりを察知し、超人的な能力を持つメタヒューマンたちを探し出し、一緒に未知の敵に対抗する準備が必要だと考えます。アトランティスの生き残りアクアマン(ジェイソン・モモア)を探し出しますが、仲間になることを断られる。

アマゾンの女族ヒッポリタ女王(コニー・ニールセン)のもとに、宇宙支配を企むステッペンウルフ(キアラン・ハインズ)が現れ、長年保管していたマザーボックスを奪われてしまいます。その知らせはワンダー・ウーマン(ガル・ガドット)のもとにも知らされました。過去に強大な力を得られる力の源であるマザーを巡って、ステッペンウルフに対抗してアマゾン、アトランティス、人類が共闘し、マザーを3つのボックスに分割してそれぞれが保管したのです。

バットマンは、驚異のスピードで動けるフラッシュ(エズラ・ミラー)を、ワンダー・ウーマンはサイボーグ(レイ・フィッシャー)を仲間にするため説得します。サイボーグは事故で死んだ息子を、父親のサイラス博士が人間が保管していたマザー・ボックスの力を利用してサイボーグとして再生したのです。

海底のアトランティスでも、ステッペンウルフによってマザー・ボックスが奪われてしまったため、アクアマンも仲間になることを決意します。サイラス博士を誘拐して最後のマザー・ボックスを手に入れようとするステッペンウルフと対決し、自分たちだけでは力が足りないと考えたバットマンは、サイボーグのようにマザーボックスを使ってスーパーマンを蘇生することに成功しますが、マザーボックスは奪われてしまいました。

彼らはステッペンウルフのアジトである廃炉になった原子力発電所に乗り込み、一つになったマザーを何とか分離するため、最後の戦いに挑むのでした。

確かに主要な各登場人物の描写は物足りない。特に初登場のアクアマン、フラッシュ、サイボーグについては、本当にざっくりしたキャラクター説明に終わっていますので、DCコミック本編を知らないとよくわからずに物語が進行していく感じです。

とは言え、かなりラフな進行の反面、無駄は無く細かいことに気にしなければウェドン監督はノークレジットにも関わらず良い仕事をしたと思います。ただ、この映画の不評によって、ヒーロー達を同じ土俵で交わらせるというDCエクステンデッド・ユニバース構想は失敗と判断され、今後は相互補完はせず再び単独作品として映画化を目指すことになりました。

2021年11月7日日曜日

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 (2016)

アメコミ、DCコミックのトップ・スターである「スーパーマン」は、ダーク・ヒーローとしてリブートされました。前作の最後にデイリー・プラネット社に入社したクラーク・ケントが実はカル・エルであり、地球での姿がスーパーマンであることをロイス・レインだけは知っています。そして、地球人はスーパーマンが異星人であることまでは知っていて、エイリアンとして警戒心を捨てられません。

悪者が人々を苦しませていると、正義のスーパー・ヒーローが登場してさくっと退治して去っていくという昔ながらの作法から脱却した、ヒーローの内面に焦点を当ててヒーローであるが故の葛藤を前面に出すのが制作・監督のクリストファー・ノーランのリブート・シリーズ。

マーヴェル・コミックの垣根を超えたヒーロー集結戦隊、アヴェンジャーズに対抗して、DCコミックも自分の抱えるヒーローを集めたジャスティス・リーグ結成に向けて着々と歩みを進めました。監督は前作に続きザック・スナイダーで、ノーランは製作総指揮のみで一歩退いた感じです。

ウルトラマン・シリーズでいろいろなウルトラマンが一堂に会することがありますが、基本的な世界観が共通なので無理やり感はありません。「エイリアン vs プレデター」もどっちも宇宙人の悪者ですから共演は可能かと。スーパーマンとバットマンが対決したら・・・確かに興味深いセッティングですが、宇宙人の超々能力を持つスーパーマンに対して、バットマンは基本的にただの人間。いろいろなアイテムで人間離れした活躍をするものの、リアルに近づくヒーロー物の中では勝てる道理が無い。

本作は、冒頭でバットマンであるブルース・ウェイン(ベン・アフレック)が子供の時に劇場裏で両親が強盗に殺されてしまうところから始まりますが、いきなりまたこれを見せられるのかという感じ。すぐに前作の最後、スーパーマン(ヘンリー・カヴィル)とゾッド将軍の対決で街は崩壊し、多くの市民が犠牲になっている。ブルース・ウェインは、地上から成す術もなく見守るしかありませんでした。

メディアでも、スーパーマンの存在に対して議論がされました。スーパーマンの力を危険と考えるウェインは、彼の所在を探しているうちにロシアの武器商人が、スーパーマンの地球での宿敵、レックス・ルーサーJr.(ジェシー・アイゼンバーグ)と接触していることを知ります。ルーサーは、インド洋から引き揚げた鉱石クリプトナイトが、クリプトン人を無力化することに気が付きスーパーマンに対する武器にしようと考えていました。

一方、クラークはバットマンが正義の名のもとに法を犯していることを問題と考え、記者として取材をするうちにウェインにたどり着きます。慈善パーティで、ウェイン、クラーク、ルーサーは一堂に会し、さらに謎の美女ダイアナ・プリンス(ガル・ガドット)も登場します。ウェインはハッキングしたルーサー・コーポのデータから、ルーサーがクリプトナイトをアメリカ国内に運ぶことを察知し、奪取しようとしますがスーパーマンによって「バットマンは死んだ。手を出すな」と警告されるのです。

ロイス・レイン(エイミー・アダムス)は、ルーサーの陰謀により、スーパーマンが不利な立場に立たされていくこと知りますが、スーパーマンの是非についての公聴会が開かれ、スーパーマンにも出席が求められるのです。しかし、その場でルーサーの企みによって爆発が起こり、多数の死者が出たことで、スーパーマンは自分の存在を否定する思いにかられます。

ウェインは再びルーサーの研究所からクリプトナイトを奪取することに成功し、クリプトナイトを用いた武器を作り決戦に備えます。ルーサーは、保管されていたクリプトンの宇宙船に進入し再起動させ、クラークの母マーサ(ダイアン・レイン)を拉致し、スーパーマンに母を死なせたくなかったらバットマンを殺せと命じるのでした。

ついにスーパーマンとバットマンの直接対決になり、バットマンはクリプトナイトのガスによってスーパーマンを無力化、ついにクリプトナイトの槍を振り上げます。そこへロイス・レインがかけつけ、ルーサーの陰謀を説明します。バットマンはマーサを助けに、スーパーマンはルーサーを捕えに向かいますが、ルーサーはゾッド将軍の遺体を怪物ドゥームデイとして再生し、圧倒的な破壊力でスーパーマンは危機に陥るのでした。

・・・って、この結末は有名で知れ渡っていますから、今更隠す必要はありません。スーパーマンとバットマン、そしてダイアナ・プリンスことワンダー・ウーマンも加勢して立ち向かいますが、ついにスーパーマンは自らの命と引き換えにドゥームデイを倒したのです。

ヒーローは死なない・・・を覆す結末。スーパーマンの死は衝撃的。今回、視聴したのは劇場公開版2時間半ではなく、3時間のディレクター・カット版です。劇場公開時は、前作を見ていない人には何だかよくわからない。過去のスーパーマン作品、バットマン作品、そしてワンダー・ウーマンを知らないと、展開があちこちに飛び過ぎて「何でそうなるの」の連続です。

未公開映像を再編集した結果、ヒーロー達の基本知識さえあれば、この映画の展開はある程度理解できるようになっています。とは言え、スーパーマンにしても、バットマンにしてもあまりに単純に互いを敵視して、勝手に盛り上がる雰囲気は馴染めません。唐突に登場するワンダーウーマンも何かなぁというところ。結局、ヒーロー達に共感しずらいところが最大の欠点となり、一般的な評価としては失敗作の呼び声が高い。

バットマンは今回、アーマード・スーツを着用してやたらとごつく、逆にこれで身軽に振る舞うのは噓っぽい。ワンダー・ウーマンが強烈な熱線を丸い楯で防ぐのですが、自分より盾の方が全然小さいですし、とにかくリアリティ・ヒーロー物を目指していたはずなのに、かなり嘘っぽい展開も残念感が漂います。そこまでしなくても、もっと簡単にジャスティス・リーグを結成してもいいんじゃないかと思いますよ、基本的にファンタジーなんだから。




2021年11月6日土曜日

カラスとライダー


次のお題は・・・はい、この写真を見て一言。

カラス「水浴びするには浅いな」
ライダー「そこは轢かれちゃうぜ」

ライダー「俺の方が早いぜ」
カラス「でも空は飛べないだろ」

カラス「停止線を守れ」
ライダー「あんた、後ろ過ぎだよ」

カラス「真っ直ぐ行きたいんだけど」
ライダー「そこは右折レーンだぞ」

ライダー「ショッカーみたいに真っ黒だな」
カラス「できるものなら変身してみせろ」

どれも座布団はあげられませんね。

2021年11月5日金曜日

マン・オブ・スティール (2013)

「スター・ウォーズ」から始まったハリウッドのSF革命の波は、古くからのアメリカン・ヒーローにおよび「スーパーマン」にも及び、実写映画化されたのがもう40年ほど前のこと。最大の人気を誇ったアメコミのDCコミックの最大のヒーローである、スーパーマンは1978~2006年の間に5本の映画になりましたが、特に最初の4本で主役を務めたクリスファー・リープの悲劇と共に、実質的に終了しました。

その間隙を縫って、もう一方のアメコミの雄であるマーベル・コミックが「Xメン」の映画化シリーズでヒットを飛ばし、マーヴェルに登場するヒーロー達を次から次へと映画の世界に導き、ついにはそれらを一つの土俵上で活躍させるアヴェンジャーズの登場に、DCコミック側は相当焦りを感じたはずです。

2005~2012年にリブートされたDCコミックのもう一人のヒーロー、「バットマン」の三部作の成功はDCコミックに、アヴェンジャースに対抗するDCエクステンデッド・ユニバースの構想をもたらし、バットマン・トリロジーの立役者クリストファー・ノーラン監督にこの企画を任せたようです。監督に抜擢されてのが、ザック・スナイダー。この人は、ヴィジュアル重視で、とにかく画面に映す情景を作りこむことで有名。ここでも、当然CGによる作りこみが凄い。

そこで、その第1弾として登場したのが、この「スーパーマン」のリブート作。基本的なストーリーは原作に準じているものの、クリストファー・ノーランにかかると「バットマン」もそうでしたが、コミカルな要素は排除され、より現実的なキャラクターに生まれ変わりました。

何故カル・エルが地球にやって来て、そしてスーパーマンとして活躍することになったのか、かなり合理的(とは言っても所詮、ファンタジーですけど)な説明がなされています。惑星クリプトンは、数万年前には新たな入植地を求め宇宙に探査船を送っていましたが、人工的な出生のコントロールによって人口抑制に成功し繁栄しました。しかし、エネルギー資源の枯渇により滅亡の危機に瀕してしまいます。

ジョー・エル(ラッセル・クロウ)と妻のララ( アイェレット・ゾラー)は、密かに禁じられていた自然妊娠によってこどもを授かりカル・エルと名付けました。クリプトンが長くないと考えたジョー・エルは、カル・エルを乗せたポッドを地球に向けて発射しますが、クーデターを起こしたゾッド将軍(マイレル・シャノン)によって殺されてしまいます。ゾッドのクーデターは失敗し、仲間と共にファントム・ゾーンに追放されました。

地球に到着したポッドを発見した農夫を営むジョナサン・ケント(ケビン・コスナー)は、中にいた赤ん坊にクラークと名づけ妻のマーサ(ダイアン・レイン)と大切に育てました。こどもの頃に不思議な力があることに苦しむクラークでしたが、ジョナサンはそれを簡単に人前で見せることを禁じました。ジョナサンは青年になったクラーク(ヘンリー・カヴィル)に出自を話し、「何故、地球に送られてきたのか、そして何をすべきかをはっきりさせることが使命だ」と伝えます。

クラークは各地を放浪し、北極に埋まっていた宇宙船にたどり着きます。取材に訪れていたデイリー・プラネット社のロイス・レイン(エイミー・アダムス)は、偶然宇宙船と共に飛び去ってしまったクラークを目撃し記事を書きますが、編集長のペリー・ホワイト(ローレンス・フィッシュバーン)に没にされてしまいます。

ロイスは、不思議な力を持つ青年の目撃情報をたどりついにクラークを発見しますが、その力を使わせずに死んでしまったジョナサンの思いを聞き公にすることを断念するのでした。クラークは宇宙船の中でジョー・エルの実体化した意識と対面し、スーパーマンのスーツとマントを手に入れ正義のために働くように言われます。

ここまでで140分の映画の半分。何しろ一番違うところは、ロイス・レインはクラーク・ケントがスーパーマンだって知っているところ。今までは、もしかしたら天然系のクラークがスーパーマンかしら、いやそんなはずないわね、というのが基本的な設定。だから、そこから笑いの要素も引き出せていました。

しかし、クラーク・ケントの人間ドラマの深みを出すための立ち位置がロイス・レインにあるなら、こっちの方が自然な関係といえそうです。そのかわりコメディは当然無くなって、シリアスなドラマとして成立します。母親も全体に渡って、クラークを見守り続けることになるのも自然な展開に思えます。ここには「鳥だ、飛行機だ、いやスーパーマンだ」のフレーズはありません。

後半は、クリプトンの崩壊によって自由の身になったゾッド将軍が地球にやってきて、カル・エルの体に記録されたすべてのクリプトン人のDNAを使って地球でクリプトンを再興しようとする話。そのためには、地球人は犠牲になってもかまわないと考えるゾッド将軍とスーパーマンのド派手な戦い(長すぎ・・・)によって街がぼこぼこに壊されていきます。

ここでも以前の映画と決定的に違うのは、ゾッド将軍はひたすらクリプトンの民を復活させるのが目的であって、クリプトン側から見ると方法論は問題ありますが単なる悪人とは描かれていないところ。そのため、スーパーマンが単純な正義の人ではない難しい役回りを担っています。

これは父親の言葉に端的に現れています。ジョナサンは、超能力を出せずに葛藤するクラークに「その力を善に使うか、悪に使うか、いずれにしてもお前が世界を変える」と言います。ひたすら世界の頂点にあると思っていたアメリカ人が21世紀早々に味わった屈辱が、スーパーマンすらも大きくキャラを変えてくることにつながっているようです。

ノーラン版「バットマン」に続いて、ダークなイメージの本作は、アクションについてはやり過ぎ感はあるかもしれません。ドラマとして成功しているのは、とにかく名優が大挙して登場していることが大きなポイントです。スーパーマン役は、原作コミックに寄せた存在としてクリストファー・リーブは大成功でしたが、今回のヘンリー・カヴィル(もしかしたら次のジェームス・ボンド??)はダーク・ヒーローとしていい味を出していました。

2021年11月4日木曜日

アビス (1989)

ジェームス・キャメロンと言えば、「ターミネーター(1984)」でブレイクした映画監督。実は現在までのキャリアからすると、監督作品はそれほど多くない。ところが、その後の「タイタニック(1997)」と「アバター(2009)」と合わせて、ほぼこの3本でハリウッドの重鎮の地位を保持しています。製作側として多くの作品に携わり、テレビ作品との関わりの比重も同じくらい持っていて、エンタメ業界全体に力を発揮しているようです。

ところが、その有名に「タイタニック」は絶望的な悲恋ストーリーがどうも苦手で好きになれないし、「アバター」はCG技術博覧会みたいで興味が湧かない。もう一つヒットした「エイリアン2(1986)」は好きなんですが、どちらかと言えばリドリー・スコットのアイデア。単なる天邪鬼と言えばそれまでですけど、一つ興行的にはあまり成功とは言い難いのですが、いけてる映画があるんです。

それがこれ。「エイリアン2」の成功でお金をかけてもらえる監督として認知されたキャメロンが、高校生の時から温めてきたアイデアをついにまとめ上げた本作は珍しいSF海洋アドベンチャー物です。

アメリカの原子力潜水艦が沈没し、石油採掘を行う移動式海底石油プラットフォーム「ディープコア」が海軍特殊部隊を乗せて向かいます。ディープコアのリーダーであるバッド(エド・ハリス)は、ディープコアの設計者で別居中の妻リンジー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)、負圧的な特殊部隊のコフィ(マイケル・ビーン)と調査を開始します。

しかし、事故により動けなくなったディープコアは未知の海溝「アビス」の中で停止してしまいます。さらに、コフィは正気を失い危険な状態。そして深海の中に潜んでいた未知の生命体が現れたのです。

とりあえず、映画の中に人間ドラマがしっかり描かれているのが好感を持てます。主要キャスト3人の背景がしっかりしている。当然、簡単にロケなどできない深海の話ですから、特殊撮影に頼るしかないのですが、ここではあくまでも深海のリアリティを出すための脇役として節度のある使い方。もっとも未知なる生命体ばかりはしょうがありませんけど。

制作費用は約7千万ドルに対して、興行収入はアメリカ国内だけだと6千万ドルに届かず、世界での収入によって何とか制作費だけは回収したというところでしょうか。キャメロンに派手なアクションを期待して裏切られたということなのかもしれませんけど、現在は映画としての評価は高くなっています。

ただし、DVDはありますがBlurayは発売されていない。しかも、DVDも完全版という劇場版より30分長い約3時間という長編になっています。限られた空間で限られた登場人物というシチュエーションでは、さすがに3時間は長い。2時間くらいにまとめ上げれば、もう少し早い段階で評判になったのかもしれません。

2021年11月3日水曜日

目指せ100本のSF映画


いまさら書くまでもないことですが、この何ヵ月かはSF映画を見続けています。何を見るかというのは、ネットのランキングなどを参照して決めているわけですが、ネットに転がっている情報は明らかに「個人の意見」の域を出ない物や「広告意図」を含む物が多い。

このブログも、所詮個人の意見に過ぎないのですが、少なくともある程度の公平性が担保された情報をもとにしてタイトルを選択したい。そういう時に便利なのが「Rotten Tomatos」というサイトで、実績のある批評家や一般のレヴューから出された支持率が60%以上を肯定的な映画とラベルしています。

Rotten Tomatosでは、オールタイムのジャンル別ランキングもまとめられており、その中に「150 ESSENTIAL SCI-FI MOVIES TO WATCH NOW」という記事があるので、見たことが無かった映画を選ぶのに大いに参考になりました。今のところ、だいたい150本の半分くらいを見たところですが、BEST50に限ると40本以上見たか、あるいは見る準備ができている感じ。ランキングに登場するような古い映画は、DVD(できればBluray)が中古でもけっこうプレミアがついて高価なのであきらめていますし、どうみても趣味じゃない物もありますので150本制覇は無理というもの。

ランキングに紹介された映画がシリーズ物だと、結局評価の高くないものも含めて全部見ちゃうということもあるし、個人的に気に入っている映画というのもありますから、「良い物悪い物全部含めてだいたい100本のSF映画」を見ちゃいましたくらいが目標になっています。

2021年11月2日火曜日

バンブルビー (2018)

何だかなぁ~、と言いながら見ていた「トランスフォーマー」シリーズの現在のところ最新作。これまでのストーリーとしては、前日譚的な位置づけなんですが、どうやらシリーズのリブートという立ち位置にあるらしい。

制作は引き続きスティーブン・スピルバーグが参加していますが、監督はこれまでのマイケル・ベイに変わってトラヴィス・ナイトという人。この人、実はナイキ・シューズの創業者の息子。

時代設定は1987年。当時のポップ・ミュージックがふんだんに登場して、映画を見るためこどもを連れて来た親の世代をキュンとさせる趣向かと思います。いろいろあったあれこれはひとまず横に置いて、基本的な世界観を整理するところから始まります。

惑星サイバトロンではディセプティコンの攻撃によりオートボットは退却を余儀なくされ、隊長のオプティマス・プライムはそれぞれサイバトロンから個別に脱出することを決意。B-127と呼ばれるオートボットは、オートボットの拠点を作るため地球に向かいます。しかしあとを追ってきたディスセプティコンによって、記憶回路や発生装置壊されスクラップ状態になってしまいます。

18歳になる女の子、チャーリー・ワトソン(ヘイリー・スタインフェルド)、最愛の父親が病死してから内向的で父親の趣味を継いで車いじりばかりをしている生活。ある時、壊れて放置されていた黄色のビートル(フォルクス・ワーゲンの名車)を手に入れますが、実はB-127の変形した姿でした。チャーリーは怯えて、どこか憎めないB-127にバンブルビーという名前を付け匿います。そして、いろいろなトラブルを巻き起こしつつ、しだいにビーと心を通わせるチャーリーでした。

B-127を追ってきた2体のディスセプティコンは、セクター7の科学者バウエルを信じ込ませ軍のネットワークを使い居所を探知します。バンブルビーは軍に捕らわれ、ディスセプティコンはついに本性を現し、地球への軍団の派遣を伝えるため通信塔に向かいます。チャーリーと記憶が戻ったバンブルビーは、阻止するためにディスセプティコンを追うのでした。

もちろん女の子がロボット生命体と戦って地球を救う・・・はずもないのですが、そこは元々がマンガですから、夢と希望を膨らませる展開は許せるというもの。トランスフォーマー・シリーズとしては、バンブルビーを主役にしたスピンオフですが、シンプルな展開の中に、女の子の心の成長をうまく描きこんだことで、けっこう中身の濃い作品に仕上がりました。

バンブルビーも表情(?)豊かで、実にいい味を出している。ほのぼのとしてユーモアあふれる動きはとても人間的。顔がマスクで隠れると、一転して攻撃モードになり、兵士としての精悍な雰囲気がしっかりにじみ出てくる。今までの作品でもその片鱗は見られましたが、さすがにここでは「主役」としてたっぷりと楽しめます。

女の子が自分を取り戻す王道のストーリーとシリーズならではのアクションのバランスが、程よくミックスして、一般の観客からも評論家からも高評価を得ることができました。今後もリブート後の展開があるようですが、この流れをうまく繋いでいけるといいんですけどね。




2021年11月1日月曜日

衆議院議員選挙


選挙のタイトルで、この写真は何だと思われるかと・・・

昨日は選挙だったのですが、クリニックの自販機撤去とその後の修復工事の予定が入っていました。選挙は期日前投票を澄ましておきました。

自販機は無事に撤去されました。狭いスペースなので、あまり他に有効活用するアイデアも無いので、当面受付前が無駄に広がったというだけになりそうです。

それにしても、早く結果が知りたい・・・とは言え、昨日の開票が始まる午後8時の時点で、開票率0%にもかかわらず、たくさんの当確(当選確実)が出ているのには驚きます。逆にすれば落選確実を出したということで、その中には大物議員も含まれていました。

これは各メディアがあくまでも推測として発表しているもので、あくまでも推定の域を出ないものですが、メディアの情報収集力の競い合いみたいなもの。

与党は単独過半数を確保したのですが、事前に予想されたほどは議席を減らしませんでした。野党共闘作戦は失敗とまでは言えないものの、反発を招いた部分もあって難しいところだったのかもしれません。

それにしても、与党でもついこの前なったばかりの新幹事長や、派閥の長を担う大物が落選したのが驚きでした。まぁ、どうせ小選挙区でダメでも比例で復活と言う分けのわからないシステムがありますけど。

少なくとも国民が選ばなかった、つまり信任しなかった議員を比例で復活させるというのはどうも納得できませんけどね・・・