2007年9月27日木曜日

手の指は大変

以前にいつまで手術ができるのやら、と書きましたが、今日は午後からは大学(女子医リウマチセンター)で手術。リウマチで変形した手の形を、なるべく元に戻すのが目的です。

でも、外見だけよくなっても使えない手ではしょうがありません。そこが難しい。手にはいくつもの関節があって、全体で共同して細かい動きをしていますので、全体のバランスを作り出すのが大変です。
骨を切って、シリコン製の人工関節を入れて、指を動かす腱の緊張の強いところを切り離し、緩んだ組織を縫い縮めます。これを全部の指に対して行います。

でもって本当に大変なのはこれから。と、いうのはリハビリテーションが重要なのです。作業療法士さんと手術前から打ち合わせをしておいて、このあと患者さんには一生懸命がんばってもらわないと、形はよくなっても固まって動かない指になってしまうのです。どこまで使えるかは、リハビリ次第というわけです。

「皆さん、あなたの片手に指は何本?」と、質問すると、当然「5本に決まっとるやんか」
しかし、そんな当たり前の答えでは面白くありません。
正解。4本です。つまり、示指・中指・環指・小指の4本です。あれ、親指は?

英語で考えてみましょう。親指はthumb。そして残りの指はfingerです。あなたは、片手にone thumb and four fingersを持っているということ。日本語では親指は母指といい、他の指に対して別格なのです。
手のはたらきを大きく二つに分けると「つまむ」と「にぎる」になります。どっちも母指は活躍します。つまむときは母指と示指・中指、にぎる時は母指と環指・小指を主として使うのです。5本全部をあわせて言うときはdigitという単語があるんですね。両手で10 digitsとなり、デジタルの語源となりました。
ドラえもんは、まん丸の手ですから「押す」しかできません。