2007年9月6日木曜日

私は体が弱いネン

医療関係の仕事をしていると、病気をもらってしまう可能性というものが絶えずあり、場合によっては深刻な事態になることがあります。しばしばあるのが、「針刺し事故」。注射針などを片付ける時に、誤って自分に刺してしまうものです。注射を使った患者さんが肝炎だったりすると、肝炎がうつってしまうかもしれないのです。AIDSは医療機関によっては、対応してくれない場合があります。
特に自分たちのように外科系の人間は、手術によって患者さんの血液に触れる事が多く、十分な注意が必要です。
整形外科は手術やいろいろな処置などでレントゲンの透視を使うことが多いため、大量のレントゲンの被爆を受けます。 特に操作をするために、手を透視している場所に出して、患者さんの骨と一緒に自分の手の骨も一緒に見ているということは普通にあります。そこで、レントゲンを通さない鉛入りのゴム手袋といのを試供品で使ったことがあります。ところが、手袋がしっかり写ると、患者さんの骨が見えないため、結局仕事になりません。やはり、被爆するしかないのです。
まぁ、この仕事を選んだ以上しょうがないとあきらめるしかありません。

つい数日前に、ひょんなことからツベルクリン反応の検査を自分にしました。そしたら、強陽性になってしまったのです。ツベルクリン反応は結核の検査で、強陽性ということは最近結核に感染したことを意味します。
ヒェ~!! おいらは結核だぁ!! サナトリウムだぁ!! 血を吐いて死ぬんだぁ!! これからは、みんないたわっておくれ・・・・ということはありませんが、やはりショックですよね。発症は数パーセントですし、まぁ、もともとBCGでほとんどの人は人工的に結核に感染させて抵抗力をつけているわけですから、実際に症状がなければあまり問題はないわけです(もちろん、症状はありません)。
どこで感染したかというと、この前当直をしていて、呼吸状態が悪化した患者さんがいたのです。もしもの場合は人工呼吸器をつないで管理するという申し送りだったので、とりあえず気管に呼吸を確保するチューブを入れたのです(こういうのを挿管と云います)。このとき患者さんの喉の奥を覗き込みます。患者さんはチューブで呼吸の道が確保されたので、とりあえず自分の当直の間にはなんとか呼吸器を使用するまでにはならなかったのですが、その後さらに呼吸は悪化して呼吸器を装着、2週間程度で亡くなりました。その間に主治医が念のために検査をしたら、なんと結核菌が喉から出ていたのです。 わぉー、目一杯吸い込んじまったどー!!
そりゃ、ないだろう。結核が出ていたら、一般病院で管理しちゃいけないんだぞ。最初にちゃんと調べておいてくれよ、ったく。